「A君無罪!釈放要求緊急集会」の報告

2010年1月15日(金)に「エル・おおさか」で集会が持たれ、70名ほどの参加で開催されました。
様々な人の発言や質疑応答で、この事件の本質や問題点がさらに浮き彫りになったように思います。
 
担当弁護士から今回の事件の概要とそれに対する今後の方針などが話されました。起訴はまったく意味がわからない不当なもの。ビデオをとったのは記録のためである、申請書を受理するのは当然なのにそれをすぐにしなかったことに対する行為だから問題ではない(違法な職務は保護されない)、A君には故意がない、身体拘束の必要もない、刑事司法の中で生活保護法が理解されていない、などが指摘されました。
「ユニオンぼちぼち」からは、この間の経緯とA君のユニオンでの活動状況、そして水際作戦の本質を「エンパワメント視点の欠如した排除的姿勢」ととらえ、今回の柏原福祉はまさにそれであったという話などがなされました。(全文を別掲します)
NPO法人釜ヶ崎医療連絡会議からは、福祉事務所勤務の方が生保の申請する側と役所にはパワーアンバランス(力の非対称性)があり、それを補うためにビデオ録画などの手段があるのだ、自分の経験でもやり取りを録音する人やファックス文書やり取りの人などいたが、それを受け入れなくてはならないものだという話、また過去の医療連活動での聞き取りから、多くの人が水際作戦的な冷たい対応をされてきた事例が紹介されました。またそれに対して、水際作戦的なことをするなという10項目の改善要求(97年)、対応の力をつける学習会、などをし、98年の佐藤裁判で役所との交渉をビデオにとったものをテープおこしして証拠として採用され、その裁判で勝って、野宿から直接民間アパートへの生保(敷金支給)が可能となったという話がありました。そうした運動があっての現在なのだということです。
2006年には厚生労働省も、申請権を侵害していると疑われるような行為自体も厳に慎むことということを手引きで明記しているということも指摘され、柏原福祉事務所はこれに反しているといわれました。
remo [NPO法人記録と表現とメディアのための組織]からは、1966年から釜が崎に街頭監視カメラが設置され、それ以降ずっと権力・警察側がカメラを使ってきたということ、いまやデモや集会なども高性能の数台のカメラですべて記録され事後的な逮捕にまで利用されていること、誰がだれに向かってカメラをおいているのかをみないといけない、警察が、犯罪予備軍、あるいはそういう人が多くいるであろう場所に向かってカメラをおいているのだ、という話がありました。またカメラの普及で様々な可能性も広がっているが、その統制も広がっている。「インディメディア」を作る活動をしてきたがそこでは匿名性を守ることに力点をおいてきた。だが権力は監視するために匿名性を奪おうとしている。今回のA君事件では、さらに一線を越えた統制への動きと見ることができる。つまり、ビデオ映像を使って何かをしたということが統制されたのではなく、記録したこと自体が犯罪とされたのだということ。
「インディメディア」では、匿名性を守ることに重点をおいていたが、その前の段階の記録すること自体まで守らねばならなくなったということでこの事件は重大である。このままではカメラを持つこと自体を躊躇するようにされてしまう。だからこそ、いっそう私たちは恐れずに記録し続けなくてはならない。みるべきものを見続けなくてはならない、という話がなされました。
質儀応答が活発になされた後、釜ヶ崎日雇い労働組合から、昔から法律を拡大解釈して不当弾圧がされてきたのであり今回もまさにそれである、と認識して闘っていかねばならないという話、らくなんユニオンからも、ちいさな形式不備をついて不当逮捕、不当な組合事務所家宅捜査がなされたという話がありました。広島から来た市民記者のSさんからは、森田健作知事が違法行為をしたのに不起訴になってA君が起訴になるのはまったくおかしい、このように恣意的に起訴しているような状況は政権交代だけでは止められず現場の抵抗運動こそが不可欠なのだというような話がありました。
また釜が崎医療連絡会議からは、最近も釜が崎で威力業務妨害ということで職員に少し従順でなかったということで不当逮捕があった、こういうことと同じことがA君にもおこったのだ、だから、ひるまずにこの問題を社会的に訴えて反撃していく必要がある、たとえば、柏原市役所前にいって、このような不当なことをしていることでいいのかと市民や市役所職員に伝えていくことが必要である、黙っていてはやられるだけである、という提起がなされました。
カンパや賛同署名もたくさん集まりました。
また充実した資料集が作成・配布されたことも付記しておきます。

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