テクロスの求人を見て、入社検討中の皆さんへ2(深夜勤務手当について)

「テクロスの求人を見て、入社検討中の皆さんへ」の第2弾になります。

前回の「固定残業制度」についての紹介に続き、今回は「深夜勤務手当」について紹介していきたいと思います。
テクロスでは、通常は深夜勤務が発生することは稀ですので、あまり深夜勤務手当も意識されてきませんでした。
ただ、今回新規プロジェクトのリリースにあたって、深夜でも不具合等の対応が取れるよう、プランナー及びエンジニア職種の社員の一部は、深夜勤務に入ることになりました

労働基準法では、

「使用者が、午後10時から午前5時まで(厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後11時から午前6時まで)の間において労働させた場合においては、その時間の労働については、通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。」

となっています。
ですので、当然深夜勤務に入る社員には、深夜勤務の割増手当が支給されるものと思われていました。
ところが、割増手当が支給されない社員が存在することが判明しました。

というのは、あらかじめ月の固定給の一部として「定額深夜手当」が支給されている社員が存在することがわかったからです。この手当を支給されている社員自身、そうした「手当」が支給されていることをこれまで意識していなかったケースも見られました。
テクロスの求人で、「定額深夜手当」が支給されるという説明がなされているのを見かけた覚えがありません。採用後、労働契約書を交わす際には、きちんと説明がなされていたのでしょうか?

割増手当が上乗せされると思っていたのに、実際にはすでに固定給に組み込まれており、深夜勤務に入るにも関わらず、追加の手当が出ないとなると、会社への信頼や勤労意欲に関わる問題です。

日本の労働者は、無防備で、求人内容の検討及び採用に際して、あまり細かい条件を検討する習慣が身についていない現状があります。会社はここにつけこんで、固定給が多いように見せかけて、実際には残業手当や深夜勤務手当を組み込み、追加の支払いをしないですむ巧妙な仕組みを取り入れています。

テクロス人事部には、求人及び契約の際に、誤解の余地のないように、「固定残業」に加えて「深夜勤務手当」についても、きちんと明示し説明するよう求めます!

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テクロスの求人を見て、入社検討中の皆さんへ

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テクロスの求人を見て、入社検討中の皆さんへ

テクロスの求人を見て、テクロスへの入社を検討中の皆さんに、契約書締結時や入社後、求人票の記載と違う、そういう説明は受けなかった、といったミスマッチを防ぎ、十分に納得して入社され、入社後ともに労働条件、働き方の改善を担っていただきたいという思いを込めて、組合員が把握している限りで、なるべくわかりやすく労働条件その他の現状をお伝えしていきたいと考えています。
(なお、組合としてもすべてを把握できているわけではありませんので、組合員以外の社員の方々からの補足情報もお寄せいただけましたら幸いです)

※この記事は、シリーズとして、不定期に掲載予定です。

まず初回は「固定残業制度」の現状についてお伝えしたいと思います。

テクロス社では、新しく採用された社員はほぼ例外なく、月一定時間の「固定残業時間」が設定されています。
本来固定残業制を採用する場合、求人掲載に際して、基本給とは別に、「固定残業時間」とその「支払額」についてきちんと記載すべきなのですが、テクロスの求人では記載されていないケースがあります(下記、「改正職業安定法」をご参照ください)。

改正職業安定法(施行日:2018年1月1日)

時間外労働の有無に関わらず一定の手当を支給する制度(いわゆる「固定残業代」)を採用
する場合は、以下のような記載が必要です。
1 基本給 ××円(2の手当を除く額)
2 □□手当(時間外労働の有無に関わらず、○時間分の時間外手当として△△円を支給)
3 ○時間を超える時間外労働分についての割増賃金は追加で支給

私たちが把握している限りでは、「固定残業時間」は月40時間から45時間というケースが多いようです。
求人票に掲載されている給与・年俸には、この固定残業支払いが含まれていますので、 月の残業時間が40時間or45時間(1日平均2時間から2時間強の残業)を超えなければ、月の固定給以外に残業代が支払われることはありません
ですから、入社を検討される際は、この固定残業をのぞいた基本給がどのくらいになるかを計算した上で、他社の給与額と比較することをお勧めします。
ただ、テクロス社だけでなく、IT関係、ゲーム業界などでは、固定残業制度を採用しながら、求人の際に明示していないケースがまだ多く存在していますので(基本給の低さをごまかすための常套手段となっています)、求人票だけでの比較検討は難しい面があります。

この現実は、求職者にとっては判断材料が見えづらく、マイナス面が大きいですので、労働基準監督所には、求人の際の固定残業明示についての監督・指導を徹底し、守らない企業の求人を拒否する、あるいは守らない企業を処罰するなど、積極的な対応を要望します。

以上、今回は 固定残業制度 について、お伝えしました。
次回は、 深夜勤務 についてお伝えする予定です。

問い合わせなどは、コメントにて受付します。コメントは、「公開希望」と書かれていない限り、HP上で公開することはありません。

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テクロス社が就業規則改訂をめぐる団体交渉拒否!

ぼちぼちテクロス分会が、先日申し入れた就業規則改定についての団体交渉を、テクロス社は拒否すると回答しました。
就業規則改定をめぐる交渉を拒否するとは、なんと不誠実な態度でしょう。

回答は下記の通りになります。


貴殿からの2018年7月20日付「団交申入書」に対し、以下のとおり回答します。

1、回答の趣旨 団体交渉の申入れには応じない。

2、回答の理由 貴組合申立てにかかる京労委平成30年(不)第2号テクロス不当労働行為救済申立事件が 京都労働委員会に継続しており、次回期日も決定されている。
ところが、当該申立て内容と本申入れの内容は、いずれも同一当事者間の労働条件に関する事項であり、密接な関連性を有することから、併せて協議することが、統一的な解決に資する。
のみならず、別々に協議すると、重複する論点や関連する論点について矛盾した議論がされる危険があるなど、案件の解決にとって有害である。


理由として「不当労働行為救済申立事件が京都労働委員会に継続」している、ということを主張していますが、当組合が労働委員会に提訴しているのは、K組合員の賞与をめぐるテクロス社の不誠実交渉について、です。
これと、今回の就業規則改定をめぐる交渉要求は、はっきりと論点が異なっています。

単に、団体交渉を拒否するための言い逃れをしていると言わざるをえません。

交渉の場で合意に至った、社内での組合活動についての協定締結を、一方的に先延ばしにする不当労働行為に続き、テクロス社はどれだけ、不当労働行為を積み重ねるのでしょうか?

私たちは、こうしたテクロス社の労働者軽視の姿勢を決して看過できないことを、ここに表明しておきます。

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就業規則の改訂について、テクロス社に団体交渉を申し入れ

ユニオンぼちぼち(テクロス分会)は、テクロス社に対して、就業規則の改訂について下記団体交渉の申し入れを行いました。


団体交渉申入書

関西非正規労働組合(以下当組合)は、株式会社テクロス(以下貴社)に対して、以下の要領で団体交渉を申し入れます。
貴社の予定されている就業規則は労働者に不利益な変更が含まれています。とくに副業禁止規定に関しては生活保障に支障が出ますので、重大な変更になりますので、協議を求めます。

1.協議事項
(1)就業規則変更内容について
(2)その他

2.日時場所
当組合事務所ないし貴社事務所、あるいは貴社が準備する施設

3.参加者
貴社:貴社法人格を代表する者、
当組合:組合員若干名

4.期日
8月上旬開催をめどに団体交渉の開催を当組合担当者とすみやかに調整してください。

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夏季臨時賞与支給について

テクロス社では、7月31日付けで、夏季臨時賞与が支給されることになりました。

これは、社員にとって喜ばしいことですが、
今回も、不当に低い評価がなされ、支給額が少ない社員がいないか気がかりです。

もし、昨年の「夏季臨時賞与」の支給額や、周りの社員と比べて、少ないのではと感じましたら、
ぜひ、組合のほうへご相談ください!

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神姫ユーザーからいただいたコメントへの返答

神姫ユーザーその2さんからコメントが寄せられました。

『神姫ユーザーである私がユニオンぼちぼちテクロス分会を応援しているのは、
テクロス上層部の社員への仕打ちが、ユーザーへのひどい対応と重なり共感したからであり、
あわよくばこの活動によってテクロス社上層部の体質が変わり、
ゲームユーザーへの対応が変化すれば儲けもの、程度に利害が一致したからに過ぎない。』

ご指摘のとおり、ユーザーを大切にしない企業体質は、社員を大切にしない企業体質と一体のものとしてあります。

これは組合員だけでなく少なくない社員も、日々感じていることです。
こうしたなかで、イラストレータやアニメータをはじめ多くの優秀な人材が退職し新たな職場へ移るか、自分を殺して仕事を続けるかという状況になっています。

私たち組合は、待遇改善と共に、社員が働きがいを感じられる職場に変えていくことで、
ゲームユーザーのみなさんとも(ともによいゲームを育てていく仲間として)、直接向き合い、よりよいサービスを提供していくこと、そこにゲーム作りの面白さ、働きがいを感じられる職場にしていきたいと考えています。

現状では、ゲームユーザーに向き合うことよりも、一般社員はリーダーの評価ばかりを気にして、リーダーは経営陣の顔色を伺って、経営陣は裸の王様となっていく、という悪循環に陥っています。
そうした環境でよいゲームが生み出され、よいサービスが提供できるとはとても思えません。

職場を下から改革していくには時間と労力を要しますが、少なくとも悪化の進行を遅らせ、
仕事仲間に対して、退職ではなく、職場を変えていくという選択肢を提示していきたいと考えています。

コメント後半の下記ご指摘についてですが、

『「ひどい対応をするテクロス社に対抗する」テクロス分会は応援するが、
「ひどい対応をするテクロス社を子供のようにおちょくる」テクロス分会は応援する気が失せる。
両者の共倒れを望む輩も多いだろう。
謙虚さをもって淡々、粛々と行動されることを望みたい。』

おちょくるということではなく、ツイッターでは、あまり堅苦しくならずに、生の現場の状況や思い、感じたことを伝えたいと考えています。
最低賃金を取り上げたのも、利益を生み出しながら、社員への待遇は最低限に抑えようとする企業体質を浮かびあがらせることを意図しています。
そして新入社員に提示する勤務条件の改善を、既存社員の待遇改善へとつなげていきたいとも考えています。

また、
「自分には 関係ないと 目を背け じわりと進む ブラック化」
と詠んだのも、私たちは、職場の仲間への勤務条件引き下げや昇給据え置き、各種ハラスメントを、見過ごさず、共に解決をはかっていきますよ、という態度表明としてあります。

今後も、感じた疑問などをぜひお寄せください。
謙虚さを忘れず、ユーザーの声に耳を傾けながら職場改善に取り組んで行きたいと思います。

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テクロス社による基本給・労働条件の引き下げについて

テクロスで働くみなさんへ

テクロスでは、人事部ができてから、当たり前のように、基本給の引き下げや固定残業の適用、固定残業時間の拡大が行われています。

しかし、こうした労働条件の不利益変更は、労働契約法上、労働者の同意なしには行えない決まりとなっています。
経営者・管理職・人事は、何かもっともらしい理由をつけて、労働条件の引き下げを押し付けてこようとします。
労働者側はそうした交渉経験が少ないため、なんとなく、言われるままになってしまいがちですが、まずはその場で即答しないようにしましょう。
その理由が本当に妥当で、自身が納得できるものか、落ち着いて考えるようにしましょう。
そして、社会通念上、労働条件の不利益変更が妥当とされる事例としてどんなものがあるのか、ぜひ自身でネットなどで調べてみてください。

テクロスでの基本給の引き下げが、妥当とされるケースはまず見当たらないことでしょう。
逆に、ブラック企業の不法事例として、紹介されていることを目にすることになるでしょう。

少しでも疑問に感じるところがあれば、ぜひ私たち労働組合に相談ください。共に考え、交渉にのぞむようにしましょう。
一人では冷静に対応できないこともあるでしょうが、交渉経験のある組合スタッフと協力して交渉にのぞめば、主張すべきことを主張し、相手の根拠が客観性、公平性を欠いていることを指摘できるようになります。力を合わせて、交渉経験を積み重ね、働く仲間を孤立させないようにしましょう。

仕事をしていれば、誰にでもミスは発生します。多かれ少なかれ、何らかのマイナス材料はあるでしょう。一人で孤立したままでそこをつかれると、なかなか反論できず、逆に自分自身を納得させてしまいがちです。
そこで、ふと立ち止まって評価する相手に目を向けてみましょう。現在の経営陣・管理職が、社員の能力を正当に評価する、経営経験・技術的裏付け・人物把握能力を持ち合わせているか、冷静に考えて見ましょう。「そう言われてみれば、疑わしいな」と思えてくるのではないでしょうか。実際に、私たちとの団体交渉の中で、人事の責任者自身が、正直に「恣意的といわれても仕方がない」と語っていたのです。
それはまだ経験の浅い会社だから、ある程度やむをえないことです。経験が浅いからこそ、基本給の引き下げなどは、法令や裁判事例などを考慮して、より慎重にならないといけないはずなのですが、まるで手にした権力を使いたくてしかたがないような振る舞いが目立っています。

労働条件の引き下げに間単に応じてしまうと、経営者・管理職の傲慢な姿勢をさらに助長し、まじめに働く他の社員の労働条件の引き下げへと連鎖します。
一人の問題としてだけでなく、テクロスで働く仲間全体の問題として共有して、解決を図っていきましょう。

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テクロス社への抗議申入書

テクロス社と当組合は、過去2回の団体交渉の場で、社内での組合活動について合意に達しました。ところがテクロス社は、双方で話し合って合意に至った内容を、いざ文書化して締結するという段階になって、理由を明らかにすることなく、遅延させています
(※K組合員の賞与については、団体交渉の場でテクロス社が見直しを拒否したため争議中)

このため、当組合はテクロス社に対して、下記、抗議申入を行いました。
現在に至るも、テクロス社からの回答がないことを、この場で合わせて報告させていただきます。
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2018年6月27日
京都府京都市下京区大政所町685
京都四条烏丸ビル2F
株式会社テクロス
代表取締役 辻 拓也 殿
代表取締役 佐治 知範 殿
京都府京都市南区東九条上御霊町64-1
アンビシャス梅垣1F
関西非正規等労働組合ユニオンぼちぼち
執行委員長 尾崎 日菜子

抗議申入書

1、経緯
株式会社テクロス(以下貴社)社内における関西非正規等労働組合ユニオンぼちぼち(以下当組合)の宣伝活動について、2018年4月19日に開催された第1回団体交渉で貴社側より
①フロア内に設置する掲示板に組合の掲示場所を確保すること
②休憩時間等にSNSやメール、あるいは口頭などの手段で組合の宣伝活動を行うことを認めるという提案がなされたことを受け、2018年5月25日の第2回団体交渉では当組合側としてもこれを受け入れることを表明しました。
第2回団体交渉では貴社側より加えて
③社内SNS:Slackの#_generalチャンネルにおいて掲示板等に情報を張り出した告知を上げる(やり取りはダメ)ことも認めるという提案があり、併せて協定書を取り交わすことになりました。
この合意に基づき、当組合側が協定書案を作成し、貴社に送付したところ、協定書の内容は大筋で問題ないが、会社で発行したアカウントのEメールについてはSlack同様、就業時間中の使用を規制・確認できない問題があるので、文言の変更をお願いしたいとの申し出があり、当組合としてはこれを受け入れ、貴社側の文案作成(6月17日締め切り)を待つこととしました。
6月15日貴社側担当**氏より当組合側担当**に対し、協定書文案作成遅延の連絡を入れたとのことですが、着信記録等は残っていません。6月19日労使担当者間の連絡がとれ、社内調整に手間取っているため協定書案の送付が遅れていることと、翌20日にはEメールで文案送付が可能であるとの報告がありました。当組合側としてはこの遅延を受け入れ、貴社側協定書文案の到着を待ちました。
ところが、翌6月20日16:22貴社担当**氏より電話があり、別件で申し立てている労働委員会に向けて貴社が選任した弁護士が本件労使協定書について労働委員会で併合して扱う旨を主張し、このため貴社側協定書案を送付しないと通告してきました。

2、本件の問題性
前項で明らかにしたように、本件協定書の問題は団体交渉の中で問題なく合意したものであり、細かい文言について事務的に調整し締結に向かう段階に入っていました。また、別件労働委員会の中では本件は取り扱っていませんでした。にもかかわらず、進行していた調整を一方的に停止し、団体交渉の合意をなかったことにする今回の貴社の振る舞いはこれ自体が新たな不当労働行為を構成します。既に貴社の不当労働行為が問題となり、労働委員会への提訴を受けている状況で、さらに問題のある行為を繰り返すのは極めて悪質であると指摘せざるを得ません。厳重に抗議します。

3、要求事項
以上を理由に以下要求します。
①社内検討に付された貴社側協定書案を直ちに送付してください。
要は元通りの枠組みに話を戻すだけです。これを放置すれば更なる労使紛争の拡大は避けられません。貴社の賢明な判断を期待します。

以上。

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テクロス社での就業規則改訂をめぐって2

テクロス社での就業規則改訂をめぐる、労働者代表選挙には、組合員K以外に、もう一人(人事部所属の方)が立候補しました。
人事部は、就業規則の改訂にあたっては、経営側の意向に従って業務として改訂作業を進めていく立場にありますので、人事部所属の社員が、就業規則の改訂をめぐる労働者代表となるのは、望ましくないとする見解も見られるのですが、組合員Kはこの点については、このときは軽く指摘するにとどめました。)

選挙方法をめぐって、組合員Kは、投票の匿名性が保障されるよう無記名投票にすべきと強く主張しました。
現在のテクロス社の状況として、挙手や記名式では、一部の経営陣や管理職からの不利益な扱いを受けることを恐れ、自由に意思表示できないと考えたからです。
組合員Kがこの点は、妥協しなかったことで、投票は、無記名投票とし、立候補者2名が、投票箱をもって、各フロアを回っていくスタイルとする、という形に落ち着きました。

投票に至る過程の中で、社内チャットツールにおいて、一部管理職による威圧的な発言が行われるなど、締め付けと思われる動きもある中で、2018年1月31日に選挙が行われました。
即日開票の結果、人事部所属の方の得票が3票多くなりました 。ただし、白票が多数投ぜられたこともあり、有権者の過半数には達せず、二人とも労働者の過半数の信任は得られない、という結果に終わりました。

労働者代表が選出されなかった場合、会社はその経過等を書面にまとめた上で、就業規則を労働規準監督署に届けるという選択もできるのですが、今回はそうした判断はせず、未提出のまま保留状態となっています。
今回のように、労働者への不利益変更を含む場合、労働者代表が同意する意見書がない形では、今後争いとなった場合、改訂の有効性が問われることになりますので、この点は、会社としては賢明な判断といえるでしょう。

それほどに大切な就業規則の改訂手続きにもかかわらず、当初、労働者の意見を聞く機会を作らず、一方的な通告のみで、改訂手続きを進めようとした、テクロス社・人事部の姿勢には大いに問題があったこと、労働者軽視の姿勢の表れであることを、改めて指摘しておきます。

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テクロス社での就業規則改訂をめぐって1

労働委員会救済申立報告(4)の「K組合員が申立人組合に加入するまでの経緯」の中で触れられている就業規則の改訂の経緯について、もう少し詳しく紹介しておきたいと思います。

なお、テクロス社では、「就業規則」を広く公開しておりませんので、詳しい文面まではここで紹介できないことはあらかじめお断りしておきます。
(最近では、「就業規則」を社外にも公開する動きが見られるようになっており、テクロス社も、ホワイトな会社を志向するなら、HP上に就業規則を掲載し公開するのがよいと思いますが、残念ながら今のところその動きはないようです。ちなみに社内でもパスワード入力しなければ閲覧できない状態になっています。)

人事・総務部より、2017年12月20日に「就業規則」の改訂内容が公開され、2018年1月1日より施行する、との一方的な通告が行われました。
これに対し、組合員K(当時は組合未加入でしたが、便宜上、以下も組合員Kと表記します)は、下記2点の指摘・意見表明を行いました。

1.就業規則改訂にあたっては、民主的に選出された労働者代表の意見書提出が必要であること
2.今回の改訂には、労働者側への不利益変更(副業禁止規定を強める内容)が含まれており、この変更については反対であること

組合員Kは、本人は副業を行っていないものの、テクロス社内では、イラスト作成などの仕事柄、同人活動等をおこなっている社員が少なからず存在しており、会社の締め付けの影響を受ける方がいるであろうことは感じていたため、これは見過ごすことはできないと判断し、声を上げました。
また、自分には直接関係ない、ということで見過ごしていたら、基本給の引き下げや年次昇給の停止など、ブラック化の進行が加速し、どんどん働きづらい会社になっていくとも感じていました。
さらに、今回の改訂にあたって、「育児介護休業法の改正に伴って」という説明だけがなされ、副業規定の文言変更については伏せられたまま、よく見てみると、こっそりと変更が加えられていた、ということも、経営側の姿勢に不信を抱くことになりました。
経営・管理者側は、「同人活動は認める」という見解は表明しましたが、明文化されているわけではなく、今回の改訂には、会社側の裁量権・懲罰規定を強め、勤務時間外の従業員の活動に介入し抑制しようとする意図が見えました

ただ、職種間の交流はそれほど活発ではないので、エンジニアやプランナー職の中では、組合員Kが、なぜ細かな文案の改訂にこだわって反対の意思表示をするのか、ピンとこない方も少なくなかったようです。

こうして、組合員Kが声を上げたことにより、テクロス社としては、一方的な通告のみで、就業規則の改訂手続きを進めることはできなくなり、労働基準法の規定に則って、初めて労働者代表選挙が行われることになりました

以下、続きます。

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テクロス社員のみなさんへ

ユニオンぼちぼちテクロス分会は、就業形態(正社員、契約社員、パート、アルバイト)に関係なく、加入いただけます。
また企業内組合ではありませんので、派遣労働者の方も、加入いただけます。
組合に加入すると、労働条件など、経営者と対等な立場で交渉することができるようになります。

一方で、テクロス分会としては、今のところ、組合への積極的な勧誘活動は考えていません。
「組合に加入する、しない」ということよりも、まずは、テクロスで働く方々の声に耳を傾けることを優先したいと考えているからです。
労働条件への疑問・要望、副業の扱いへの不安、パワハラ・セクハラの問題などなど、一人で抱え込むとしんどいですよね。
同じ職場で働く者として、共に考え、改善の方向を探っていきましょう。

私たちはまだ組合としては歩き始めたばかりで、経験も少なく非力です。
でもとにかく声を上げていかなければ、日々生じている問題を顕在化させることができず、経営者・管理職に、誤りを気づかせることもできません。
社員を大切にせず、離職者を多く生み出す現状を省ることなく、採用活動に大きな経営資源をさく、というのはどう考えても非効率な企業経営ではないでしょうか?
現場から声を上げていかないと、このおかしさに、経営陣は気づくことができないのではと思われます。

一人ひとり、ばらばらなままでは、声をあげると、報復的な対応がされるのではないかと考え、萎縮するのはやむをえないことです。
でも、声を上げないでいると、ますますブラック化が進行していくであろうことも、少なくない方々が実感されていることでしょう。
まずは職場の現状について、率直に語り合え、意見交換できる仲間を増やしていきましょう。
私たち組合はその潤滑油となり、また、そうした動きへの、会社からの報復的な対応に対する防波堤となることができればと考えています。

ぜひ、職場の状況に対して、現場の社員が思ったことを率直に発言し、間違いがあれば正していく、そういう風通しのよい職場を取り戻していきましょう!

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労働委員会救済申立報告(6)

最後の結語の部分です。

  1. 結語
     以上より、上記第1回団体交渉ないし第2回団体交渉における被申立人会社の態度は、申立人組合側から反論を受けると前言を翻し、交渉事項である賞与の決定について合理的な説明ができていないにもかかわらず、事前に被申立人会社内で決めたことに固執して一方的に団体交渉を打ち切ったというものであり、不誠実団交に当たる。上記イ②に示したことからしても、被申立人会社の労働組合軽視は根強いものである。当事者同士の自主的な交渉やあっせん等では解決が難しいと判断し、正常な労使関係の確立のために、申立人組合は、本件救済申立に至った次第である。

以上

全部まとめたPDFファイルです。プライバシーへの配慮のため、実際に提出したものから一部アルファベットや****に置き換えています。

テクロス申立書ブログ公開用

 

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労働委員会救済申立報告(5)

不当労働行為を構成する具体的事実の後半です。

  1. K組合員が申立人組合に加入してからの経緯
    1. 平成30年3月16日に、K組合員は、平成30年度の36協定の更新にあたり、被申立人会社の労働者代表に選出された。こうした事情の変化を考慮しつつ、K組合員と申立人組合は、被申立人会社との交渉事項について協議を重ねた。
    2. 申立人組合は、同年4月4日付で、K組合員が被申立人会社代表取締役社長佐治知範氏(以下「佐治氏」とする。)に手交するという形で、被申立人会社に対し、就業規則など賞与に関する根拠について話し合うことなどを求めた「加入通知書及び団体交渉申入書」(甲1)を交付した。その際、佐治氏は、K組合員に対し、「こんなことやっているなら技術をあげたらどうか」、「今なら退職金を少し出してもよいから、会社にしがみつかないで他のマッチする企業に行ったらどうか」、「若い社員をこういう活動に巻き込まないでほしい」などと発言した。また、佐治氏は、団体交渉について、「こういうことに時間を使いたくないので、基本的に弁護士にまかせたい、自分は交渉に出なくてよいなら、出ないですませたい」という趣旨の発言もしていた。
    3. 同年4月20日に、京染会館会議室にて、被申立人会社と申立人組合との間での第1回団体交渉が開催された。
       その席上で、A氏は、スキル不足を理由にK組合員の基本給を減額しようとしたが同意を得られなかったので賞与で調整したと回答した。
       申立人組合が、賞与は基本給とは別であり、被申立人会社の就業規則(甲2)及び賃金規程(甲3)によると会社の業績と労働者個人の成果、貢献に応じて支払われるのではないかと質問すると、被申立人会社側は、1万円という賞与金額の根拠として、旧プロジェクトにおいてミスを繰り返し大きな改善が見られなかったこと及びプロジェクトメンバーに対して業務進捗によくない影響を与えたことを挙げた。
       旧プロジェクトにおけるミスに関し、被申立人会社側は、その場で詳細な説明をすることができなかったので、持ち帰って再検証することになった。
       プロジェクトメンバーに対して業務進捗によくない影響を与えたことの具体的内容として、A氏は、旧プロジェクトに属していた****がK組合員のコミュニケーションを高圧的に感じたことから業務に支障が出ていたために2回の面談と改善指示をしたことを挙げ、これが今回の賞与査定に関わる大きな要因であると述べた。しかし、申立人組合側が、それはどのような職場でもありうるコミュニケーションの齟齬による人間関係のトラブルと言いうる内容であり、K組合員は会社の指示に応じて改善を試みたと指摘すると、A氏はそれを認め、それは賞与査定に関わる大きな要因ではないと態度を翻した。
    4. 申立人組合は、同年5月7日付で、K組合員の賞与の再査定などを要求した「確認書及び団体交渉申入書」(甲4)を、被申立人会社に送付した。
    5. 申立人組合は、同年5月25日の午前中に、被申立人会社の従業員であるL組合員(以下「L組合員」とする。)が申立人組合に加入したので、同日の団体交渉に参加することをFAXにて通知した。
    6. 同日15時より、京染会館会議室にて、被申立人会社と申立人組合との間での第2回団体交渉が開催された。
       第1回団体交渉で再検証すると約束したK組合員の旧プロジェクトにおけるミスについては、被申立人会社が一覧表を用意してきた。しかしながら、その一覧表は、もともと査定のために記録されたものではなく、製品開発のために記録されたものをまとめ直しただけのものであり、必ずしもK組合員のミスとはいえないもの(前工程の担当者のミスによるバグがK組合員の作業後に表面化した等)も含まれていた。また、そのミスの回数が多くて重大なものであるかどうかを比較対照するための資料が存在せず、L組合員が「一年でこれくらいのミスなら普通である」と発言したことに対し、被申立人会社側から特段の反論はなかった。
       A氏は、上記一覧表に載っていないこととして、K組合員が、自分が作業した部分の簡単なテストもせずに次の工程に回すということを繰り返していたと主張した。申立人組合側が、そのことについて会社から指導があったのかと質問すると、A氏は、次工程の者はK組合員より立場が下だから言いづらく、本来であれば上司が指導するという体制を整えるべきであるが、現状その体制を構築できていないので、指導していないと返答した。
       組合側から、改めて、どの理由によりK組合員の1万円という賞与金額を決定したのかを問うと、A氏は、「総合的な判断」と繰り返すばかりで、どの要素の比重が高いのかさえ答えることができなかった。A氏は、「恣意的な賞与支給だと言われてもぐうの音も出ない」と発言した。
       にもかかわらず、A氏は、第2回団体交渉に先立って会社役員と相談した結果、K組合員の平成30年1月支給賞与を1万円から増やすことはできないとの主張に終始した。申立人組合側から、被申立人会社側に、もう一度持ち帰って検討することはできないかとお願いしたところ、被申立人会社はそれを拒否し、団体交渉を打ち切った。
    7. 同年6月1日に、申立人組合は、被申立人会社に対し、「第2回団体交渉協議内容確認書」(甲5)及び「労使協定書」(甲6)を送付した。

 

 

 

 

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労働委員会救済申立報告(4)

不当労働行為を構成する具体的事実の前半です。固有名詞はアルファベットに置き換えています。

(2) 不当労働行為を構成する具体的事実

  1. K組合員(以下「K組合員」とする。)が申立人組合に加入するまでの経緯
    1. K組合員は、平成24年5月より、被申立人会社に雇用され、現在に至るまでエンジニアとして勤務している。
    2. 被申立人会社では、平成27年以降、人事部の設置やマネージャー制度の導入等を契機として、基本給の減額や副業禁止規定を強める就業規則の改訂が試みられるようになった。これに対し、K組合員は、基本給の減額は労働者側の同意なしにできないことや、就業規則の改訂には労働者代表の選出が必要であることを指摘してきた。
    3. K組合員は、平成30年1月支給の賞与として、1万円の支給を受けた。この金額は、過去の水準と比べても、また他の従業員と比べても明らかに低い額であった。そこで、K組合員は、平成30年2月2日に、被申立人会社人事部ゼネラルマネージャーA氏(以下「A氏」とする。)にこの賞与の金額の根拠を尋ねたが、満足のいく説明は得られなかった。
    4. こうした事情を受けて、K組合員は、労使関係の正常化を目指して、平成30年3月16日に、申立人組合に加入した。

 

 

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労働委員会救済申立報告(3)

続きまして不当労働行為を構成する具体的事実の当事者についてです。

3 不当労働行為を構成する具体的事実

(1) 当事者

  1. 申立人
    申立人は、年齢、性別、国籍を問わず、就業中・失業中を問わず、また雇用形態のいかんによらず、誰もが加盟することができる個人加盟の労働組合で、平成18年に結成され、平成30年5月現在、組合員は114人である。
  2. 被申立人
    被申立人は、平成21年1月に設立され、東京都渋谷区に本社を置き京都市に支店を有する、ソーシャルゲーム開発会社である。従業員は、平成30年3月現在、200人である。
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労働委員会救済申立報告(2)

引き続きまして、請求する救済の内容です。

2 請求する救済の内容

(1)被申立人は、申立人が平成30年4月4日及び5月7日に申し入れた団体交渉に誠実に応じなければならない。
(2)被申立人は、縦1メートル、横2メートルの白紙に下記の通り記載し、会社が設置する掲示板(烏丸ビル2F、9F及び綾小路オフィス7F各々)に、2週間掲示しなければならない。

 この度、京都府労働委員会から、当社が、貴組合が申し入れた団体交渉に誠実に応じなかったことは、労働組合法第7条第2号違反であるとして、不当労働行為であると認定されました。
 当社は、このような行為につき深く謝罪するとともに、今後は団体交渉に誠実に応じることを、貴組合に約束します。

○年○月○日(掲示の日を記載)
関西非正規等労働組合
執行委員長 尾崎 日菜子 様

株式会社テクロス
代表取締役社長 辻 拓也
代表取締役社長 佐治 知範

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テクロス社員2人目の組合員からの紹介

5月19日からテクロス社員2人目としてユニオンぼちぼちに加入することにしました。

入った理由:
入社した頃の割と平等関係で仕事できた環境が3年に渡って90度転回してトップダウンになった働き環境の中で、下にいる人たちの声が聞こえなくならないようにしつつ、社員全員に働きやすい環境を取り戻したいからです。

一つ目のゴール:
会社にどんどん強くなってきている、人間の本質的なモチベーションを破壊する評価主義の傾向からUターンすることです。つまり、給料まで影響を与えている毎月の自分とチームメンバーに評価を付けないと行けないアンケートを止めることです。

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労働委員会救済申立報告(1)

関西非正規当労働組合(ユニオンぼちぼち)は、株式会社テクロスが労働組合法に違反しているとして、京都府労働委員会に救済申立を行いました。その内容を順次報告していきます。まずは1ページ目です。

平成 30 年 6 月 11 日

    京都府労働委員会会長 様

申 立 人  関西非正規等労働組合
代 表 者  執行委員長 尾崎 日菜子                     

  労働組合法(昭和24年法律第174号)第7条第2号違反について、労働委員会規則(昭和24年中央労働委員会規則第1号)第32条により、下記のとおり申し立てます

1 当事者

      所在地      京都市南区東九条上御霊町64-1
               アンビシャス梅垣ビル1階

申 立 人   名称       関西非正規等労働組合

     代表者職氏名    執行委員長 尾崎 日菜子
               (電話 075-681-6904 )

      所在地        東京都渋谷区渋谷2-1-12
                 東京セントラル宮益坂上3F

被申立人   名称        株式会社テクロス

      代表者職氏名     代表取締役社長 辻 拓也
                 代表取締役社長 佐治 知範
                (電話 03-6455-7017 )

      送達先      京都市下京区大政所町685
               京都四条烏丸ビル2F
               (電話 075-***-**** )

 

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ゲームプレイヤーから応援コメントが寄せられました

テクロスが運営しているゲームのプレイヤーの方から、「社員の方へ正当な賞与が支給され」るようにとの、応援コメントが寄せられました(※コメントは「公開希望」と書かれていない限り基本的に非公開とさせていただいています)。
ありがとうございます。
私たちは、ユーザーや、現場で実際に物を作る社員同士(プランナー、シナリオライター、イラストレーター、アニメーター、デザイナー、サウンド、エンジニアなどの職種間)のコミュニケーションの中から、よりよいサービスが提供できるものと考えています。
会社が成長し、組織が大きくなっていく中で、こうしたコミュニケーションを大切にする姿勢が失われていると感じています。
それどころか、一部の経営者・管理職には、現場の社員を、まるで使い捨ての道具としてしか見ていないような傾向さえ感じます。
こうした中で、よい物作りはできないし、よいサービスを提供することもできないと考えています。

コメントの中で「バグ(不具合)が多い」ことの指摘もいただきました。これについては、私たちも責任を負っています。
引き続き、改善に努めていきたいと思います。
そして、ユーザーの皆さんとよい関係を築きながら、経営者・管理職の横暴を改めさせ、働きがいのある職場環境へと変えていくことで、ユーザー目線に立った、よりよいサービスを提供していきたいと考えています
今後も組合活動への注目をお願いします。

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