はじめに読みもの実用調べもの・学習《ピックアップ》メディア連絡先More ... | バラ会議、緑化フェアって、なに?靱公園と大阪城公園の一部のテントは、以下のイベント開催のために行政代執行に基づいて強制的に撤去された。 ■バラ会議、緑化フェアとは??「第14回世界バラ会議」とは、靱公園や城北公園を中心とする市内の公園を舞台として5月11日から17日の期間開催され、「第23回全国都市緑化フェア」とは、大阪城公園を中心として、3月25日から5月28日にかけて開催されたイベントである。 大阪市会において「第14回世界バラ会議」の開催がはじめて検討されたのは、オリンピック誘致運動が佳境を迎えていた1999年のことである。このとき、1990年に開催された「国際花と緑の博覧会」のコンセプトを引き継ぐイベントとして、世界バラ連合が主催する「世界バラ会議」誘致が提案された。この会議開催は、「過去の事例では、各国から約 2,000名の参加者があり、見学者も合わせますと数万人規模のイベントとなる」ものと見込まれていた。 「全国都市緑化フェア」は、財団法人都市緑化基金が全国各自治体と提携して開催するイベントである。第一回は大阪府との共催により1983年に服部緑地で開催され、「花・彩・祭 おおさか2006」をテーマとして掲げた今回の催しは23回目に当たる。毎年各自治体の持ち回りで行われた全国都市緑化フェアであるが、地方博ブームのなか、入場者数は最大規模で500万人を数えた(第2回[1984年、東京都]では550万人、第21回[2004年、静岡県浜名市]では545万人)。入場者数は100?200万人の年が多く、今回の緑化フェアでは150万人を目標としていた。 ■自然との共生???これらのイベントは、どちらとも人間と自然の共生、都市と自然との共生、アメニティを謳っている。その理念は重要な主題であるけれども、イベントの実態が理念を反映しているか、という点については、二つの意味で疑問視される。 第一に、これらのイベントを開催するにあたって、常に経済的利益が期待されている。たとえば、国際花と緑の博覧会の「成功」は、その理念がいかに実現されたのかという点からの評価ではなく、どれだけ入場者数を獲得したか、どれだけの利益があがり、経済効果がもたらされたのか、という点から評価されたのである(「イベント・オリエンテッド・ポリシー」参照)。 第二に、そのようなイベントの開催によって問題とされる環境問題とは、CO2やダイオキシン、アスベスト問題に取り組むか、という身体に有害な環境を除去する課題として設定されているわけではなく、違法駐輪をなくす、違法看板をなくす、といった、「見た目」の問題として設定されている。 |