(1)からの続き
以上が経緯です。
皆さんは、以上の経緯を見られてどのようにお感じになられるでしょうか?
私たちは団交に応じないビショップ社に対して、ブログで事実を書いたうえで、団交に応じるように求めているだけです。
それに対して、ビショップ社の主張の文章には様々な問題があると思われます。
そもそも、労使交渉においては、「使用者は自己の主張を相手方が理解し、納得することを目指して、誠意を持って団体交渉に当たらなければならず、労働組合の要求や主張に対する回答や自己の主張の根拠を具体的に説明したり、必要な資料を提示するなどして、そうした誠実な対応を通して合意達成の可能性を模索する義務がある」とされています。
しかしビショップ社のブログ記事削除要請の説明文書においては、そうした誠実に対応する姿勢が全く見られず、私たちが粘り強く団交開催を求めていることに対して正しく理解するどころか、私たちユニオンに対して感情的かつ大きな不信感が見られます。
ビショップ社は、表現の自由をどう考えているのでしょうか。異なる見解に対して、話し合いを拒否しながら、一方的に断罪し削除要請をする。自分と異なる意見は表明するなという態度です。
全く不十分な理由であるのに、「これ以上に説明が必要でしょうか?」などといっています。全く自分たちが正しいといわんばかりの態度です。
一方的に解雇しておきながら、そのことへの誠実さが全く見られません。そしてユニオンを「まっとうではない人たち」のように非難までしています。
「不当解雇などしていません」といいますが、私たちの見解では不当解雇です。「不当解雇ではない具体的な理由も書面でしっかりと伝えてあります。」といいますが、最近ようやく出てきたもので、私たちは全面的に反論していきます。しかしその話し合いの場を持とうとしないで、団交を避けているのがビショップ社です。
ビショップ社は、「不当解雇だと訴える具体的理由と、交渉内容を明確にしてください。そこを明確にしてから団交しましょうと言っているのに、組合側からいっさい回答は無く」といっていますが、私たちは、団交の場で反論するから団交を持ちましょうといっています。逃げているのは会社側です。先に書面で詳細な反論理由書を出さないと団交に応じないなどというのはビショップ社の勝手なルールです。通常、そんな文書を出さずに団交をするものなのです。
「パワハラの事実はありません。酒の席でAが土下座した事実などありません。」と言いますが、これも私たちの見解と真っ向から対立しています。ビショップ社は仕事の後に社長や中核的な幹部を中心に、酒の席をよく設け、従業員はそれに参加を求められ、深夜まで帰りにくい雰囲気があるような会社です。終電でさえ帰ることができなくなることがある会社です。そうした風土になじめないAさんに対して、なんども酒の席で叱責し、会社の風土に合わないなどとあいまいなことを言い、あげくに参加者に対して「Aを解雇することに反対するものは手をあげろ」と言ってあげさせるというようなことをしました。幸い4人が勇気をもって手をあげてくれたのですが、Aさんにとっては屈辱的な場面でした。その中で、頑張りますから辞めさせないでくださいと土下座せざるを得ない雰囲気になってAさんはそれをしたのです。
ビショップ社は、この事実を隠ぺいし、「パワハラの事実はありません。酒の席でAが土下座した事実などありません。」と言っています。こうした事実について、会社が団交に応じて話し合いをすればいいのですが、団交を全くしない中で、私たちがパワハラがあったといっても、それを否定しているだけなのです。会社側に反論があるなら団交の場で言うべきです。団交を拒否しつつブログ削除要請の文面で、パワハラも土下座もないなどと書くなど全く不誠実な態度です。
そしてユニオンがやっていることを、「このような嫌がらせ」と称し、それは「ブログだけにとどまらず、ビラを撒いたり、twitterでつぶやいたり、また「取引先にビラを撒くぞ」と脅しまでかけられています。嫌がらせの連続で、まっとうな人間がやる行為ではありません。」とまで書いています。
ビラを撒くのは組合の正当な権利ですし、あまりにビショップ社が不誠実な態度をとり続けられるとこうした事実を社会的に伝えていくというのも組合としては合法的に認められる争議のあり方です。それを「脅し」と書くのは、組合を反社会的組織の脅し/ゆすりと同類のように非難している行為です。またユニオンとしては、twitterでつぶやいていませんが、誰かがこの情報を知ってつぶやいたことを取り上げているのかもしれません。いずれにせよ、そうした行為まで非難するとはおかしな会社です。
そして最後に「嫌がらせの連続で、まっとうな人間がやる行為ではありません。」とまで書いています。これはいったいなんなのでしょうか?解雇されたし、パワハラもあるので団交で話し合いたいと申し出ている組合と一度も会おうとせずに、ブログ管理会社にこのような言葉を吐くとは、言語道断です。これが本音なのでしょうか? そうだとしたら大きな認識のゆがみ、偏見です。組合活動というものが全く分かっていない態度です。ユニオンの正当な活動を「まっとうな人間のやることではない」と非難するとは、ビショップ社の法律感覚、人権感覚が疑われます。私たち「ユニオンぼちぼち」およびほかの多くのユニオンに対する侮辱です。
ビショップ社は「まっとうに社会に貢献している一企業がなぜ このような目にあわされなければならないのでしょうか。」と被害者であるかのように言っていますが、パワハラをし人を解雇しておいて話し合いも拒否している会社が言うセリフではありません。
また「労働組合は自分たちがしていることがまるで正しい事のように感じているのでしょうが、実際は他人を傷つけているだけです。」といって私たちの活動が人を傷つける行為だとまた侮辱しています。ユニオンの正当な活動を他人を傷つける行為としか見れない会社ってなんなのでしょうか?
そして極めつけは、「このような反社会的行為」といって、私たちの活動全般を「反社会的行為」と呼んでいます。「反社会的行為」? それって、犯罪行為であるとか、いわゆる暴力団とかの行動にも使うようなひどい行為への呼び名ですよね?それを私たちの組合活動に名づけますか?
ビショップ社は、ほんとうにびっくりの会社です。
ビショップ社はこのような偏見と敵対的態度を早く捨てて、誠実に解雇やパワハラ問題の団交に応じて下さい。
月別アーカイブ: 2012年9月
ビショップ社からのブログ削除要請について(1)
私たちは、ビショップ社との状況について、団交を申し入れに行った時の模様を中心に7月4日にブログで伝えました。
それにたいして、7月 24日にブログ管理会社から、ブログ削除要請が来ているという連絡がありました。
その内容は、
「 http://rootless.org/botiboti/blog/blog-entry-1287
事実を捻じ曲げた虚言であり、個人名まで出しているので、名誉棄損に当たります。
即刻削除、ブログの停止を求めます。」
というもので、管理会社は、
「ご連絡頂けない場合は 遺憾ながら削除等の措置をとらせていただくことがございます。」
と書いていました。
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そこで私たちは、7月28日に以下のようなお返事を出しました。(短くまとめています)
「ブログ削除要請が来ましたが、私たちは、その主張には同意できません。
上記の削除申し出の詳しい意味を当該の方から説明していただき話し合わないと、どこが事実を捻じ曲げた箇所なのか、「虚言」とまで言われるのか、わかりません。また。会社側が責任をもって対応されている方のお名前を出して事実を申し上げていることのどこが名誉毀損に当たるのかもわかりません。その部分の詳しい説明を伺った上で、同意できる部分につきましては真摯に対応していきたいと思います。
そこで、とりあえず、遺憾ながら、個人名部分につきましては仮に削除させていただき、そのうえで、今回削除を申し出された方から、詳しい説明をいただきたいとおもいます。
従いまして、貴事務局に対するお答えとしましては、「私たちはこの記事は事実をお伝えしているので虚言だとは思っていませんので、全面削除には応じられませんが、時間をかけて相手方と話し合うためにとりあえず個人名の部分だけ削除をしたいとおもいます。詳しい説明をしていただくよう、貴事務局にはあいだに入って調整していただくようお願い申し上げます。」
ということにしたいと思います。
貴事務局におかれましては、削除等の措置を一方的に取らないようお願いいたします。 以上」
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それに対し、再び、ビショップ社から、7月 30日に以下のような削除要請がブログ管理会社に出され、私たちのもとに届けられました。
「 http://rootless.org/botiboti/blog/blog-entry-1287
事実ではない部分を説明しろという事でしたので、下記に記します。
・まず、「団交に応じません」というところからして、事実ではありません。不 当解雇について団交したいと労働組合は言ってきていますが、不当解雇 などし ていません。不当解雇ではない具体的な理由も書面でしっかりと伝えてありま す。そのうえで、「不当解雇だと訴える具体的理由と、交渉内容を 明確にして ください。そこを明確にしてから団交しましょう」と言っているのに、組合側か らいっさい回答は無く、このようなブログを立ち上げている わけです。
・パワハラの事実はありません。酒の席でAが土下座した事実などありません。
事実確認も取れていないのに、企業のイメージをダウンさせるような内容のブログはやめてください。
・Aさんに具体的な解雇理由も言っていますし、文書も3点の理由を付けて渡しています。より詳しい内容が知りたければそれを伝えていただければいいだけです。
これ以上に説明が必要でしょうか?
このような嫌がらせはブログだけにとどまらず、ビラを撒いたり、twitterでつぶやいたり、また「取引先にビラを撒くぞ」と脅しまでかけられ ています。嫌がらせの連続で、まっとうな人間がやる行為ではありません。Aさんの元上司や 同僚は非常に心を痛めています。まっとうに社会に貢献し ている一企業がなぜ このような目にあわされなければならないのでしょうか。労働組合は自分たちが していることがまるで正しい事のように感じている のでしょうが、実際は他人 を傷つけているだけです。このような反社会的行為を見逃さず、削除していただ きますよう、強く申し入れます。
(御社利用規約 禁止事項1-7に明らかに当てはまります。)
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これに対して、8月4日、管理会社に私たちは以下のような反論を伴った回答を出しました。
「FC2事務局様
私たち(関西非正規等労働組合)が管理しているブログ記事に対して、ビショップ社から「事実を捻じ曲げた虚言であり、個人名まで出しているので、名誉棄損に当たるので、 即刻削除、ブログの停止を求める」という申し出があった件につきまして、7月28日に返答いたしました。
それに対して、再びビショップ社側からの返答をいただきましが、私たちの見解と大きくずれています。ビショップ社は不当解雇ではないといいますが、私たちは不当解雇と思っていますし、パワハラもあったと思っています。そういう中、現時点でビショップ社が当組合との団体交渉に応じていないのは事実です。
「酒の席で皆の前で何度も叱責した問題等がパワハラに当たる」と当組合が考え、そのように主張していると私たちのブログの記事には書いてあります。事実関係やパワハラに該当するか否かなどは団体交渉で話し合うべきことだと考えられます。ビショップ側の一方的主観でもって、削除すべき事柄ではありません。私たちは事実を書いていると思っているので、ビショップ側の意見には同意できません。
まっとうな会社が組合から嫌がらせをされており、組合は他人を傷つける反社会的行為をしているところで、組合のやっている活動はまっとうな人間のすることではないというような、ビショップ者の主張には大きな認識の歪みがあり、感情的偏見と言わざるを得ません。こうした説明を伺っている限り、ビショップ社の削除要請には正当性はないものと考えます。
ただし1点だけ、時間経過の結果として、修正をした方がいいだろうと思い、修正しておきました。
それは、もともとのブログ記事では、「会社側は解雇理由は十分だと言うのみで、具体的に示していません。会社側の6月20日の文書では…」と書いていて、それは事実だったのですが。先日、会社側から「解雇理由」を書いた文書がようやく届いたので、該当部分は、以下のように過去形にしておきました。ブログを書いた時点では間違いではないのですが、現時点での状況を踏まえて修正しておきました。
修正したもの → 「会社側は解雇理由は十分だと言うのみで、具体的に示しませんでした(その後、このブログ記事掲載後の7月13日に、会社側から解雇理由を具体的に示した文書がようやく届きました)。会社側の6月20日の文書では…」
以上より、私たちは、ブログ記事全体の削除の必要性を認められません。憲法21条に掲げる言論の自由を侵害しないでください。削除には応じられないとお返事させていただきます。
私たちは、言論の自由及び、労働組合の権利と事実に基づいて、私たちの見解を主張しています。ビショップ社がインターネット上などで自らの主張をなされることもできると考えております。
なお、こうした見解の相違につきましては、私たちは、団体交渉において双方の言い分を出しあい、誠実に話し合って解決に至りたいと考えております。
以上」
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以下、続きは(2)で
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