まずは日本の貧困の状況についての調査を!
―――以下、転送転載歓迎です―――
声 明
2009年8月30日
反貧困ネットワーク
代表 宇都宮健児、事務局長 湯浅誠
歴史的選挙と言われた衆議院議員選挙の大勢が決した。
私たちはまず、政権交代を歓迎する。この間、日本社会の中には貧困が拡大したが、与党・政府には貧困問題と向き合う十分な意思が欠如していたからである。労働者派遣法に象徴される数々の規制緩和や、社会保障費2200億円抑制などの「構造改革」が断行され、人々の暮らしは圧迫され続けたが、その実態は「経済成長さえ果たせば解決する問題」と放置され、さらには「自助努力が足りないだけ」と自己責任論で抑圧された。少なからぬ人々にとって、この間の状態は端的に「踏んだり蹴ったり」であり、痛みだけを一方的に押し付けられた。11年連続3万人超の自殺者、1000万人を越える年収200万円未満のワーキング・プア、派遣切り被害者、ネットカフェ難民、ホームレス、餓死者等々は、この間の政治が、人間らしい暮らしを保障するという最も基本的な任務を果たしてこれなかったことを告発している。その意味で、今回の選挙結果は、抑圧され続けた人々からの与党・政府に対する「しっぺ返し」だった。
当然ながら、次期与党・政府には、こうした生活破壊の流れを転換し、人々の生活を再建し、守る役割が期待される。またそうでなければ、政権交代の内実はなかったことになり、肩透かしを食らった有権者は次なる審判を下すことになるだろう。
しかし、その舵取りは容易ではない。失業率は戦後最悪の5.7%、有効求人倍率0.42倍(正社員0.24倍)という厳しい状況下で、生活の建て直しをいかに目に見える形で行うか、新政権は早々にその力量を試される。
与党・政府に最も必要なことは、人々の暮らしの実情から目を離さないことである。民主党は、2007年参議院選挙で「国民生活第一」を掲げて大勝した。今回の総選挙では、あらゆる党が生活再建を競い合った。民主党はその中で、人々から生活を預けられたのだ。責任は重い。
鳩山由紀夫・民主党代表は、今年6月の党首討論で、自殺や生活保護母子加算の問題を取り上げて、「一人一人が居場所を見つけられる国にしよう」と呼びかけた。一人一人が居場所を見つけられる国とは、この上なく大切なことであり、そして困難なことである。私たちは、その提言がいかに現実化していくのかを注視している。
「郵政選挙」と言われた前回総選挙の際、大勝した自民党は「官から民へ」を掲げていた。今回、民主党も「官から民へ」を掲げて政権交代を果たした。両者が異なるのは、前者の「民」が製造業大企業等だったのに対して、後者の「民」が、2007年以降、明確に国民生活を指し示していた点である。
「経済成長さえすれば、人々の暮らしは楽になる」――この約束は、90年代からの「雇用なき景気回復」、低下し続ける労働分配率、高騰し続ける社会保険料等々によって、事実として果たされなかった。もはや、経済成長率と暮らしの安心度数は独立した変数である。もう誰も、経済成長が十分条件であるかのような幻想には騙されない。
では、民主党の約束(マニフェスト)はどうか。ただでさえ厳しい世界経済状況の中、いかにして暮らしの建て直しを果たすのか。私たちは、それをもっとも目に見える形で示せるのが貧困問題への取組だと考えている。
OECDは、日本の貧困率を14.9%と発表している。実に7人に1人以上が貧困状態にある。多くの人々にそこまでの実感がないのは、日本で「貧困」といえば、依然としてアフリカ難民キャンプのような飢餓状態が想像されているからだ。そして、それと背中合わせの関係に立っていたのが「一億総中流」幻想だった。貧困ラインが飢餓状態に固着していたため、そこまでではない自分は「中流」だと、少なからぬ人々が自らを慰めた。この背景には、敗戦後の焼け野原から復興し、高度経済成長を遂げた「上昇気流」がある。「いずれよくなる」。現時点では厳しくても、多くの人たちがそう思えた。
しかし、時代は変わり、欧米に対して「追いつけ追い越せ」だった日本は、今や新興国に追われる立場にあり、少子高齢化の中、人口減少社会に入った。かつてのような高度経済成長が再び訪れることはないし、「一億総中流」幻想はすでに過去のものだ。年収300万円未満世帯は、この10年で370万世帯増加している。低成長時代にも人々の暮らしを確保する、智恵のある政治が求められている。中間層だけを想定した政策は、もはや機能しない。
OECDの貧困率は相対的貧困率であり、それは一言でいえば、生活に追いまくられて余裕のない状態、社会生活で引け目を感じる状態である(平成20年国民生活基礎調査結果に当てはめると、平均世帯人数2.7人で年収224万円以下)。日々の食事はなんとかなっていても、修学旅行に行けない、必要な教材をそろえられない子どもたち、また、職場で仲間として受け入れられず、病気をしても生活のために仕事を休めない労働者たち、地域で不幸があっても香典を包めない、子や孫にお年玉をあげられない高齢者たち、気兼ねなく外を出歩けない障害者たちなど、この社会の中に安心できる「居場所」を見出せない人たちである。
この人たちが生活に追いまくれられる状況から脱し、「一息つけて未来を描ける」生活状態を確保すること、学校・職場・社会からの孤立状態を解消すること、賃金や所得保障によって所得を増やすとともに、再分配や支え合いによって支出を減らすこと、それが鳩山代表の言う「友愛」社会の実現ということだろう。OECD貧困率の政府としての公認、最低生活基準(憲法25条)による貧困率の測定、それに基づく貧困率削減目標の定立と、教育・住宅・労働・医療・年金・介護等々にまたがる総合的な対策。それが、厳しい経済情勢の中でも人々の暮らしを支えようとする政府のあるべき姿勢を示し、自分たちも「すべり台」社会を転落してしまうのではないかという人々の将来不安を取り除く。「国民生活第一」を掲げて政権交代を果たした与党の拠って立つ基盤は、ここにこそある。貧困問題は、来たる政権の存立根拠と基盤を補強する課題に他ならない。
私たちは、次期政権の動向を注視している。私たちが次期政権の応援団となれるような、批判勢力とならずにすむような、ビジョンの提出と諸政策の実施を期待する。
以上
月別アーカイブ: 2009年8月
衆院選立候補者アンケート調査の結果
均等待遇アクション21京都、京都大学時間雇用職員組合ユニオン・エクスタシー、かりん燈~万人の所得保障を求める介助者の会、ベーシックインカム要求者組合と一緒に行ったアンケートの結果です。
■京都1区■
◆伊吹文明
回答なし
◆こくた恵二(共産党)
1.京都大学における5年雇い止め条項に関して
最優先:5年雇い止め条項は撤廃すべき
コメント:国立大学では、本来正職員とすべき職務を、人減らし・合理化の対策として安上がりで無権利な非正規職員を長年雇用していきました。それを一方敵に期限を切り解雇することは認められません。非正規労働者の正職員化、生活と権利の保障こそ必要です。
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
最優先:ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
優先:ジョブパーク等の活用による雇用のマッチングの調整、潜在的有資格者の活用
コメント:福祉労働、とりわけ介護労働での人材不足は深刻です。最大の原因はその劣悪な労働条件にあります。その改善のため、介護・支援報酬とは別枠の公費投入で賃金の大幅引き上げを行うとももに、事業所に対する報酬で引き上げ、福祉の分野で働きたいとする有資格者で働きたいとする有資格者や労働者の確保ができるようにする必要があります。
3.生活保護の今後のあり方について
最優先:日本の生活保護の補足率は諸外国に比べて低いので、捕捉率を上げる努力を行政はおこなうべきである
優先:受給者は増えてもよいが、就労支援等にも力を入れるべきである
コメント:日本の生活保護は、実際に生活保護を必要とする世帯の1~2割程度です。憲法25条に定められた「生存権」を保障するためにも、社会保障費削減路線から拡充へ転換市、生活保護法にも反する申請権すら認めない、さらには生活保護から排除するための機械的な時自体行政を抜本的に改善すべきです。
4.生活保護の母子加算について
最優先:母子加算を廃止前と同じ水準に戻すべきである
優先:母子加算を廃止前より拡充するべきである
コメント:母子加算は、母子家庭の生活、子供の養育に最低限必要なもので、これを廃止することは許されません。何よりも、まず復活させ、より拡充をめざしていきます。
5.低技能型労働者の生活保障について
最優先:派遣法やパートタイム労働法等の法改正によって、正規雇用化を推進すべきである
優先:低技能型の労働者にもキャリア形成のチャンス(ワークシェア等)を与えるべきである
優先:非正規労働者を救済するためにも、最低賃金法や年金法等を改正すべきである
優先:職が見つからなくても生活に困窮しないように、賃金労働以外による所得保障、生活保障(ベーシックインカム等)の充実を制度として図っていくべきである
コメント:労働者をモノのように使い捨てにする労働法制を抜本的に改正し、雇用は正社員があたりまえの社会にします。そして、秕政期労働者の均等待遇、キャリア形成への支援、生活保護など、誰もが人間らしく安心して働けるルールを作っていきます。
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
最優先:均等待遇が完全に実現されるべきである
コメント:財界、大企業が正規雇用を広げる最大の理由が、正社員と比較して低賃金で、無権利、そしていつでも雇用調整ができるからです。非正規労働者に大して賃金、休暇、教育訓練、福利厚生、解雇、退職その他の労働条件の待遇を正社員と均等にすることこそ求められています。日本共産党は「パート・有期労働者均等待遇法」を提案しています。
7.育児、介護、出産時の就労等について
最優先:負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
優先:育児、介護、出産中の休職者が出た場合、行政が企業に助成をするべきである
優先:男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
コメント:働く女性の割合が大きく増えています。ところが、仕事と家庭、育児を両立させる環境が極めて不十分です。安心して働き続けられるよう、男性も女性も、積極的に家庭や育児に参加できるよう、子育てしやすい、人間らしい働き方のできる環境整備に積極的に取り組みます。
◆平智之
回答なし
■京都2区■
◆藤田たかかげ(社民党)
最優先:5年雇い止め条項は撤廃すべき
コメント:「雇用の調整弁」にされている有期雇用・細切れ契約などの不安定な雇用には歯止めをかける。整理解雇に関する4要件を参考にして、雇用者は労働者・労働組合に対して、雇い止めの必要性、雇い止めを回避する努力をしたか、説明・協議の場を設けさせることが必要。
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
最優先:ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
優先:介護・福祉の資格制度を強化することによるキャリアパスの構築
コメント:介護労働者の平均賃金は全産業の一般労働者の6割でしかない。介護報酬の引き上げをするとともに、介護報酬に占める人件費の最低比率を設定する。その際、保険料が増えないよう、国の介護給付費負担を30%に引き上げるなど公的負担を確保する。介護労働者の専門性を高める研修制度を充実させるとともに、正社員の割合を増やしていく。介護労働における事業負担の大幅な軽減をはかる。
3.生活保護の今後のあり方について
優先:日本の生活保護の補足率は諸外国に比べて低いので、捕捉率を上げる努力を行政はおこなうべきである
コメント:社会保障費の抑制がされるなか、稼働年齢層であるというだけで生活保護申請が窓口で門前払いされるなど違法な運用が横行している。福祉事務所職員の増員や専門性の確保をはかりながら、貧困率測定調査をおこない、数値目標を定めて貧困をなくしていく。厳しい資産保有条件(自動車保有・学資保険など)を緩和する。
4.生活保護の母子加算について
優先:母子加算を廃止前と同じ水準に戻すべきである
コメント:老齢加算・母子加算は復活させる。住宅扶助と医療扶助を生活保護から切り離し、独自に支給することとし、生活自立支援の底上げをはかる。
5.低技能型労働者の生活保障について
最優先:派遣法やパートタイム労働法等の法改正によって、正規雇用化を推進すべきである
優先:非正規労働者を救済するためにも、最低賃金法や年金法等を改正すべきである
コメント:雇用は「期間の定めのない雇用」を原則とする。最低賃金は時給1000円以上とし、全国一律の最低賃金に地域別再賃を上乗せする方式に変更する。非正規雇用労働者の年金・健康保険・雇用保険などへの加入適用を拡大し、学校教育のなかに労働基本法に関する学習を組み込む。
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
優先:均等待遇が完全に実現されるべきである
コメント:ILOの100号条約を徹底し、175号パート労働条約を早急に批准する。新たに「パートタイム等労働者と通常の労働者との均等待遇の確保等に関する法律」をつくり、賃金・労働条件での差別敵取り扱いを禁止する。法律には、ライフスタイルに合わせてフルタイム・パートタイム労働の双方向の転換を可能とし、違反した事業主が厚労省の勧告に従わないときにはその旨を公表することを盛り込む。
7.育児、介護、出産時の就労等について
優先:負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
優先:男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
コメント:家事・育児・介護などアンペイド・ワークとされてきたものを社会的・経済的に評価し、社会保障に反映させる仕組みをつくる。性別役割分業を前提とした男性の長時間労働を働き方の基準とするのではなく、女性も男性も働きやすい、ワーク・ライフ・バランスが可能となるよう「仕事と家族的責任の両立を確保する法律」をつくる。育児・介護休業給付を60%へ引き上げる。
◆原としふみ(共産党)
1.京都大学における5年雇い止め条項に関して
優先:5年雇い止め条項は撤廃すべき
コメント:京大職組の役員の方から実態をお聞きしました。井上さとし衆院議委員が正職員に本来すべきという立場から質問主意書を出していますが、私も正規職員として雇用すべきであり、大学予算の増額が必要と考えています。
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
優先:ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
優先:ジョブパーク等の活用による雇用のマッチングの調整、潜在的有資格者の活用
コメント:介護労働者の労働条件を改善し、働きがいのある職場にすること、とりわけ賃金が低すぎるので、国の責任で、賃金アップが必要です。
3.生活保護の今後のあり方について
優先:日本の生活保護の補足率は諸外国に比べて低いので、捕捉率を上げる努力を行政はおこなうべきである
優先:受給者は増えてもよいが、就労支援等にも力を入れるべきである
コメント:生活保護の申請は、必要とする人が誰でも申請できるようにすべきであり、保護した上で、就労支援等を親身に行い、自立し、生活保護を必要としないところまで支援すべきです。ヨーロッパなど諸外国の支援との基本姿勢の違いが捕捉率の差になっています。
4.生活保護の母子加算について
優先:母子加算を廃止前より拡充するべきである
優先:母子加算を廃止前と同じ水準に戻すべきである
コメント:1○2○まずは廃止前に戻すべきです。党の生活相談活動でも、母子父子家庭の方から「子供に肩身の狭い思いをさせている」「せめて高校へ行かせたいのだが、苦しい」などの相談が数多く寄せられています。
5.低技能型労働者の生活保障について
優先:低技能型の労働者にもキャリア形成のチャンス(ワークシェア等)を与えるべきである
優先:派遣法やパートタイム労働法等の法改正によって、正規雇用化を推進すべきである
優先:非正規労働者を救済するためにも、最低賃金法や年金法等を改正すべきである
優先:職が見つからなくても生活に困窮しないように、賃金労働以外による所得保障、生活保障(ベーシックインカム等)の充実を制度として図っていくべきである
コメント:労働を通じて、人間として生きがいを感じることができるような「人間らしい働き方」ができるよう、政治がシステムをつくる必要があります。労働者派遣法の抜本改正、職業訓練の充実が必要です。
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
最優先:均等待遇が完全に実現されるべきである
コメント:ヨーロッパでは同じ仕事なら賃金も労働条件も同じ、違うのは時間だけとうい、均等待遇の原則が確立しています。日本でも当たり前になるように、ひきつづきがんばります。
7.育児、介護、出産時の就労等について
最優先:負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
優先:育児、介護、出産中の休職者が出た場合、行政が企業に助成をするべきである
優先:男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
コメント:子育て世代の仲間との話し合いで、とくに男性も子育てを担えるように社会のシステムを変えることの必要性を痛感しており、今回の選挙でも力を入れて働き方を変えること、保育所を増やすこと等政治の責任を訴えています。
◆前原誠司
回答なし
◆山本ともひろ
回答なし
■京都3区■
◆石村かず子(共産党)
1.京都大学における5年雇い止め条項に関して
最優先:5年雇い止め条項は撤廃すべき
コメント:恒常的に有期雇用される非常勤職員は正職員に登用するべきと考えます。
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
最優先:ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
優先:ジョブパーク等の活用による雇用のマッチングの調整、潜在的有資格者の活用
優先:その他
コメント:介護報酬とは別枠の公費投入で介護労働者の賃金を3万円以上引き上げます。自治体の人材確保への国の財政支援、人員配置基準の改善なども重要です。
3.生活保護の今後のあり方について
最優先:日本の生活保護の補足率は諸外国に比べて低いので、捕捉率を上げる努力を行政はおこなうべきである
優先:受給者は増えてもよいが、就労支援等にも力を入れるべきである
コメント:日本の生活保護の捕捉率はきわめて低いと思います。その原因は、生活保護法に違反するような福祉行政が自治体の現場でまかり通っているからです。国の責任で、貧困、生活保護の捕捉率などの実態調査を行います。
4.生活保護の母子加算について
最優先:母子加算を廃止前と同じ水準に戻すべきである
優先:母子加算を廃止前より拡充するべきである
コメント:廃止された母子加算、老齢加算はただちに復活すべきだと考えます。
5.低技能型労働者の生活保障について
コメント:労働者派遣法の抜本的改正を行います。当面、派遣法を改悪前に戻し、派遣労働は一時的臨時的業種に限り、登録型派遣は専門的業務に限ることとし、究極の不安定雇用である日雇い派遣を禁止します。
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
最優先:均等待遇が完全に実現されるべきである
コメント:労働条件の均等待遇と正社員への道の拡大をめざし、「パート・有期労働者均等等均等派遣法」も提案しています。
7.育児、介護、出産時の就労等について
最優先:負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
優先:育児、介護、出産中の休職者が出た場合、行政が企業に助成をするべきである
優先:男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
コメント:長時間労働など子育てしながら働き続けられない職場の労働条件や保育所不足もあります。国・自治体の責任で、保育所の整備・拡充を行うことをはじめ、企業、社会も含めた条件整備をすすめることが重要だと考えます。
◆清水こういちろう(自民)
回答なし
◆泉けんた(民主)
回答なし
■京都4区■
◆吉田幸一(共産党)
1.京都大学における5年雇い止め条項に関して
最優先:5年雇い止め条項は撤廃すべき
コメント:恒常的業務に一定の期間雇用される非常勤職員は、正職員であるのが当然の事です。
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
最優先:ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
優先:ジョブパーク等の活用による雇用のマッチングの調整、潜在的有資格者の活用
コメント:介護報酬とは別わくで、賃金を月3万円引き上げます。自治体の活動への国の財政措置の強化が必要です。
3.生活保護の今後のあり方について
最優先:日本の生活保護の補足率は諸外国に比べて低いので、捕捉率を上げる努力を行政はおこなうべきである
優先:受給者は増えてもよいが、就労支援等にも力を入れるべきである
コメント:憲法25条『生存権』にもとづき、貧困をなくすために抜本的対策をとります。貧困、捕捉率などの調査をおこないます。
4.生活保護の母子加算について
最優先:母子加算を廃止前より拡充するべきである
優先:母子加算を廃止前と同じ水準に戻すべきである
コメント:廃止された老齢加算、母子加算は復活します。保護基準や運用方法などを改善・拡充します。
5.低技能型労働者の生活保障について
最優先:派遣法やパートタイム労働法等の法改正によって、正規雇用化を推進すべきである
優先:低技能型の労働者にもキャリア形成のチャンス(ワークシェア等)を与えるべきである
優先:非正規労働者を救済するためにも、最低賃金法や年金法等を改正すべきである
優先:職が見つからなくても生活に困窮しないように、賃金労働以外による所得保障、生活保障(ベーシックインカム等)の充実を制度として図っていくべきである
コメント:労働者派遣法の抜本改正で1999年以前の状態に戻し、臨時的業務に限り、日雇い派遣を禁止します。
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
最優先:均等待遇が完全に実現されるべきである
コメント:ヨーロッパ並みに、「均等待遇」を原則とすべきです。「パート・有期労働者均等待遇法」を提案しています。
7.育児、介護、出産時の就労等について
最優先:負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
優先:育児、介護、出産中の休職者が出た場合、行政が企業に助成をするべきである
優先:男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
コメント:長時間労働、保育所の不足などがあり、ヨーロッパ並みに制度強化を図るべきです。
◆中川泰宏(自民党)
1.京都大学における5年雇い止め条項に関して
優先:その他
コメント:京都大学における5年以上雇い止め条項は承知していないため、勉強させていただく。
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
最優先:ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
優先:介護・福祉の資格制度を強化することによるキャリアパスの構築
コメント:まずは介護従事者の待遇を改善し、従事者数の確保・定着を図るべきだ。次いで、介護職としての専門性とプライドをもって職務に当たって頂きたい。そのためのスキルアップは必要だ。
3.生活保護の今後のあり方について
優先:その他
コメント:生活保護制度の基本原理に基づいて運用されるべきだ。国民生活のセーフティーネットであり、経済社会情勢によって受給者数は当然増減する。保護の申請は国民の権利であり、水際作戦と称して阻んではならない。
4.生活保護の母子加算について
優先:母子加算は現状のとおり必要ない
コメント:被保護母子世帯と一般の母子世帯における消費生活の実態との比較において母子加算の廃止が決まったと聞いている。また、子育て・教育支援のため、「生活保護制度における子供健全育成支援制度」を新たに設けた。
5.低技能型労働者の生活保障について
最優先:派遣法やパートタイム労働法等の法改正によって、正規雇用化を推進すべきである
優先:低技能型の労働者にもキャリア形成のチャンス(ワークシェア等)を与えるべきである
コメント:低成長型経済における日本的雇用のあり方を改めて検討すべきだ。単に製造業への派遣労働を禁止するのではなてく、日本経済の運営の中で勤労者をいかに位置づけ、勤労者の生活、ひいては国民生活のライフサイクルをどう考えるか。政治の立場からも検討すべきだ。
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
優先:正規雇用者と非正規雇用者の間に一定の格差があることは仕方がない
コメント:男女に条件としての差を設けるべきではない。正規雇用者と非正規雇用者を均等待遇するなら、正社員化すればよいのではないか。
7.育児、介護、出産時の就労等について
優先:負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
優先:男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
コメント:子育てや高齢者介護、また広く保険・医療・福祉などの社会保障は、社会全体で支え合うことが基本理念だ。また、男性による育児・介護休暇も普及してきたが、まだまだであり、事業主に対する啓蒙等を通じて環境を整備すべきだ。
◆北神けいろう(民主)
回答なし
■京都6区■
◆浜田よしゆき(共産党)
1.京都大学における5年雇い止め条項に関して
最優先:5年雇い止め条項は撤廃すべき
コメント:有期雇用は、臨時的・一時的業務に限定し、通常雇用の代替にしてはならないと思います。
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
優先:ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
優先:ジョブパーク等の活用による雇用のマッチングの調整、潜在的有資格者の活用
コメント:介護労働者の労働条件の改善が必要と思います。
3.生活保護の今後のあり方について
最優先:日本の生活保護の補足率は諸外国に比べて低いので、捕捉率を上げる努力を行政はおこなうべきである
優先:受給者は増えてもよいが、就労支援等にも力を入れるべきである
コメント:貧困が広がるもとで、必要なすべての人が生活保護をうけることができるようにすべきと思います。
4.生活保護の母子加算について
最優先:母子加算を廃止前と同じ水準に戻すべきである
優先:母子加算を廃止前より拡充するべきである
コメント:新しい国会で、ただちに復活させたいと思います。保護基準を抜本的に改善すべきと思います。
5.低技能型労働者の生活保障について
最優先:派遣法やパートタイム労働法等の法改正によって、正規雇用化を推進すべきである
優先:低技能型の労働者にもキャリア形成のチャンス(ワークシェア等)を与えるべきである
優先:非正規労働者を救済するためにも、最低賃金法や年金法等を改正すべきである
優先:職が見つからなくても生活に困窮しないように、賃金労働以外による所得保障、生活保障(ベーシックインカム等)の充実を制度として図っていくべきである
コメント:労働者に「格差がなく正社員があたりまえ」の世の中になるべきと考えます。
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
最優先:均等待遇が完全に実現されるべきである
コメント:均等待遇を実現するべきと思います。
7.育児、介護、出産時の就労等について
最優先:負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
優先:育児、介護、出産中の休職者が出た場合、行政が企業に助成をするべきである
優先:男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
コメント:安心して育児休業が取得できるように所得保障を6割に増額するなど、改善をい8そぎたいと思います。
◆井沢京子(自民)
回答なし
◆やまのい和則(民主)
回答なし
衆院選立候補者アンケート調査の質問票
衆議院選挙に向けて下記のようなアンケートを行いました!
―――
第45回衆議院議員選挙立候補者
様
均等待遇アクション21京都
京都大学時間雇用職員組合ユニオン・エクスタシー
かりん燈~万人の所得保障を求める介助者の会
ベーシックインカム要求者組合
関西非正規等労働組合ユニオン・ぼちぼち
非正規労働者、有期雇用労働者、女性労働者、介護労働者、生活困窮者等の労働条件と生活保障に関するアンケート
私たちは、京都を中心に活動する非正規労働者、有期雇用労働者、および介護労働者の生活保障を求める団体です。ご承知の通り、90年代以降の法改正による労働市場の規制緩和の流れを受けて、派遣をはじめとする非正規雇用層が拡大する中、企業が負うべき雇用責任が曖昧になり、労働条件が劣悪化し、多くの人たちの生活が不安定化しています。また同時に、母子加算の全廃等、私たちの生活を支える最低限の生活保障が削減されていったことで、貧困化が著しく進んでいます。
今回の衆議院議員選挙にあたり、私たち非正規労働、有期雇用労働、女性労働者、介護労働者の労働条件の改善、生活保障の充実を求める団体のメンバーによる連名で、立候補者のみなさまに、アンケート調査を行い、私たちの選挙行動の参考にしたいと考えております。大変お忙しい時期に、誠に恐縮ではありますが、私たちの生活・労働問題について、立候補者のみなさまの考えをお示しいただけるよう、お願いいたします。ご返信は末尾のFAX番号までお願いします。なおアンケートの結果はブログ、HP、マスコミへの公開を考えております。
*以下、お考えに沿うものに○(複数回答あり)、その中でも最優先するべきと思われるものに◎を付け、その理由をご記入いただけますようお願いします。
1.京都大学における5年雇い止め条項に関して
大学、官公庁、一般企業の間で、更新の年限を定めた有期雇用が広がっています。多くの国立大学で、独立行政法人化以降、非常勤職員を3年~5年程度で雇い止めにするルールを設けました。そのため今後、これらの国立大学に勤める非常勤職員は、数年の契約の後、自動的に解雇され、また生活の糧を求めて他の職場を探さねばなりません。このルールは、非正規職員をいわば雇用の調整弁とするために導入されているものですが、「期間の定めがない雇用契約」を原則とする労働法の観点から、解雇規制を免れるための脱法行為ではないか、との批判もあります。ここ京都の、京都大学でも5年条項が設けられていますが、この件に関して、ご見解をお聞かせください。
1.5年雇い止め条項は撤廃すべき
2.経営上の理由から、5年雇い止めを行うことは理解できる
3.雇用の流動性を高めるために積極的に推進すべき
4.その他
■その理由、ご意見:
2.介護労働者におけるキャリアパスの構築と生活保障について
介護保険制度、支援費制度、障害者自立支援法以降、公的介護保障の仕組みが整ってきました。しかし、介護労働の現場では常に人材不足が言われています。今後、介護者の人材確保のためには、どのような政策が必要とお考えでしょうか。お考えをお聞かせください。
1.ボランティアの活用、ボランティア活動の啓発・推進
2.介護・福祉の資格制度を強化することによるキャリアパスの構築
3.ホームヘルパー、介護職員等の現場労働者に対する直接的な賃金上昇
4.ジョブパーク等の活用による雇用のマッチングの調整、潜在的有資格者の活用
5.その他
■その理由、ご意見:
3.生活保護の今後のあり方について
2008年度末の経済危機以降、仕事がなく、路上に放り出される人々が増えています。現在は、若年層も含めた生活保護受給者が急増しています。他方で、支援の
現場では、多少の景気回復で、また生活保護の打ち切りが行われるのではないかという不安もあります。今後の生活保護のあり方についてお考えをお聞かせくだ
さい。
1.日本の生活保護の補足率は諸外国に比べて低いので、捕捉率を上げる努力を行政はおこなうべきである
2.受給者は増えてもよいが、就労支援等にも力を入れるべきである
3.受給者数の伸びを抑制するべきである
4.その他
■その理由、ご意見:
4.生活保護の母子加算について
生活保護を受ける一人親世帯に支給されていた母子加算が2009年に廃止されました。これによって母子家庭の生活はますます困難となり、母子加算復活の動きも
出ています。母子加算に関するお考えをお聞かせください。
1.母子加算を廃止前より拡充するべきである
2.母子加算を廃止前と同じ水準に戻すべきである
3.母子加算は現状のとおり必要ない
4.その他
■その理由、ご意見:
5.低技能型労働者の生活保障について
95年に日経連が発表した「新時代の『日本的経営』」に描かれている通り、派遣社員・契約社員・パートタイム労働者といった「雇用柔軟型グループ」の労働者
達がここ10年ほどの間に急増しました。こうした労働者は高度な能力を必要とされず、また能力を蓄積する機会もありません。こうした低技能型の労働者たちの
生活保障についてどのようにお考えですか?
1.低技能型の労働者にもキャリア形成のチャンス(ワークシェア等)を与えるべきである
2.派遣法やパートタイム労働法等の法改正によって、正規雇用化を推進すべきである
3.非正規労働者を救済するためにも、最低賃金法や年金法等を改正すべきである
4.職が見つからなくても生活に困窮しないように、賃金労働以外による所得保障、生活保障(ベーシックインカム等)の充実を制度として図っていくべきである
5.その他
■その理由、ご意見:
6.非正規雇用労働者の均等待遇について
京都では、京ガスに均等待遇を求めた裁判もあり、男女差別や雇用形態による差別撤廃を求める運動があります。仕事内容があまり異ならなくても、正規労働者
と非正規労働者に賃金や待遇に大きな格差があります。そして、非正規労働者の60パーセントは女性です。この格差は世界的に見ても例のないもので、背景には終身雇用制のもとで女性のパート労働が不当に安く抑えられてきたことが考えられます。
1.均等待遇が完全に実現されるべきである
2.正規雇用者と非正規雇用者の間に一定の格差があることは仕方がない
3.正規雇用者には扶養家族を養う分の賃金を払うべきで、非正規雇用者との間に格差は必要である
4.その他
■その理由、ご意見:
7.育児、介護、出産時の就労等について
各親の育児、介護負担については、女性だけが担うものではなく男性も担える体制の必要性が言われています。しかし、実際には出産、育児、介護は各家庭にお
ける女性の役割とされ、その期間中に仕事を失うことが多いです。女性の就労環境、出産、育児、介護の負担の分担についてお考えをお聞かせください。
1.育児、介護、出産中の休職者が出た場合、行政が企業に助成をするべきである
2.負担を軽減させる公的サービス(育児施設、ホームヘルパー制度等)を行政が増やすべきである
3.男性も女性も等しく育児、介護休暇を取りやすい環境を企業が整備するべきである
4.育児、介護、出産の負担はすべて各家庭の女性が担うべきである
5.その他
■その理由、ご意見:
お忙しいなかご協力いただきありがとうございました。
★貧困を考える私たちの連続講座★
ユニオンぼちぼちは、中京区青少年活動センターが毎月第3木曜日に開いている「はなカフェ」に参加しています。
その青少年活動センターが、10月から「貧困を考える私たちの連続講座」を行います。
ぼちぼちのメンバーも企画に関わっています。
関心を持たれた方は、ぜひ参加してみて下さい。
★貧困を考える私たちの連続講座★
何でも「自己責任」で片付けていいの?
「就職」「自立」「結婚」など身近にある切り口から,
貧困が自己責任論で語られる仕組みと構造を考える連続講座です。
※より詳細については,内容が決定次第お知らせいたします
http://www.mmjp.or.jp/nakagyo/b/09jigyou/yinfo_hinkon.htm
■10月17日(土)
就活は運だ !? ~就職と貧困を考える~
ナビゲーター:ユニオンぼちぼち委員長 橋口昌治氏
■11月7日(土)
ホームレスってやばい?
~マイホームと貧困を考える~
ナビゲーター:ビッグイシュー日本京都事務所 土井亨氏
■12月5日(土)
結婚しなアカンのん?~結婚と貧困を考える~
ナビゲーター:ユニオンぼちぼち 岡晃子氏
ゲストスピーカー:調整中
・いずれも 18時~20時半 まで
・場所 中京青少年活動センター 大会議室
・対象 京都市内に在住,もしくは通勤・通学先のある13歳~30歳の方
・定員 各回とも30名
・参加費 無料
・申込み/受付方法 ※後日更新します