当組合は、クラウドワークスで仕事をしているAさんから相談を受け、株式会社クラウドワークスに団体交渉を申し入れました。しかし、団体交渉を拒否されたため、ここに抗議するとともに、同じような悩みを抱えている人に呼びかけをします。
当組合がAさんから聞いた事実経過は以下のとおりです。
事実経過
Aさんは、2022年12月から、クラウドワークスを通じてプログラミングスクールインストラク ター業務に従事し始めました。恒常的な業務であり、クラウドワークスのマイルストーン払いで毎月の支払いを受けていました。2023年7月頃、報酬額が20万円を超え、クラウドワークスが控除するシステム利用料の割合が5%になりました(クラウドワークスが控除するシステム利用料の割合は、報酬額に応じて、20%から5%まで段階的に低くなります)。
しかし、2025年3月頃、クラウドワークスが控除するシステム利用料の割合が20%になりました。Aさんがクラウドワークス事務局に問い合わせたところ、マイルストーン払いの上限は仕様上20回であり、同一の業務内容であってもその上限を超えたらまたシステム利用料の割合が20%になるという説明をされました。
この説明に納得できなかったAさんは、フリーランス・トラブル 110番に相談し、和解あっせんの手続を申立てました。第二東京弁護士会仲裁センターがあっせんの場を設けようとクラウドワークスに働きかけましたが、クラウドワークスは話合いには応じないとのことでした。
そこで、Aさんは、当組合に相談し、株式会社クラウドワークスに団体交渉を申し入れました。
これに対し、クラウドワークスから、以下の回答がありました。
意見
クラウドワークスが控除するシステム利用料の問題自体については別の記事で詳しく書くとして、ここでは団交拒否に絞って意見を書きます。
先人たちの闘いを経て、日本国憲法で団体交渉権が保障されるようになったのは、労働者と使用者の実質的な力が対等ではなく、そのままでは使用者がしたい放題になってしまうからです。
ここで「労働者」や「使用者」というのは、契約の文言ではなく、実質的に判断します。契約の文言では業務委託契約となっていても労組法上の労働者に当たると判断された例はいくつもあります(INAXメンテナンス事件最判平成23年4月12日、ビクターサービスエンジニアリング事件最判平成24年2月21日など)。クラウドワークスに近いと思われるウーバーイーツの配達員についても、東京都労働委員会で労働者性が認められています(東京都労委令和2年(不)第24号 Uber Japan不当労働行為審査事件(概要情報))。
契約内容を一方的に決定し、不合理な点や不明確な点があっても話し合いに応じようとしないクラウドワークスの態度は、まさに団体交渉で是正されるべき使用者の態度ではないでしょうか。
トップメッセージ | 企業情報 | 株式会社クラウドワークスでは、「個のためのインフラになる」と掲げ、「業界No.1のクラウドソーシングサービス「クラウドワークス」」と謳い、「新しい働き方を世の中へ届けることが、私たちの使命だと考えて」、「コンプライアンスを重視し皆様から応援していただけるような企業を目指してまいります」と書かれているのに、このような対応をしていてよいのでしょうか。
インフラというのはなくてはならないもののはずですが、「当社以外が提供するプラットフォームサービスの利用も可能であるため、事業者としての独立性は保たれているといえます」と言い放ってインフラを担う者の責任から逃げているように見えます。
行政との取り組み | ニュース | 株式会社クラウドワークスには「行政との取り組み」という独立したカテゴリーが設けられていろいろな取り組みが紹介されていますが、株式会社クラウドワークスは、厚生労働省から第二東京弁護士会が受託して運営しているフリーランス・トラブル 110番の和解あっせんの話し合いの席にすら着かず、労組法上の労働組合である当組合からの団体交渉の申入れも拒否するような企業であることを、改めてお伝えいたします。
クラウドワークスの対応で同じような悩みを抱えている方がいらっしゃいましたら、botibotiunion[at]gmail.com([at]→@にしてください)またはユニオンぼちぼち公式サイトからどうぞご連絡ください。情報共有をしながらいっしょに対応を考えましょう。