立命館大学衣笠キャンパス労働者代表に対する公開質問状

このたび、関西非正規等労働組合ユニオンぼちぼちは、立命館大学衣笠キャンパスの労働者代表である山岡雅博さん(産業社会学部教授)に対して、「授業担当講師」制度に関する公開質問状を送付しました(2015年9月26日付)ので、お知らせいたします。
回答期限は2015年10月10日です。
回答結果については、改めてブログでお知らせいたします。

公開質問状

 去る2015年9月15日、私たち関西非正規等労働組合ユニオンぼちぼちは、立命館大学と団体交渉を行ないました。その席で、大学側から、2016年度より導入が予定されている「授業担当講師」制度について、「すでに労働者代表からは(導入することへの)同意を得ている」旨を伝えられました。
 授業担当講師制度は、改正労働契約法への対応として、無期転換を避けるために5年上限を設定した、脱法的ともいえる非常に問題のある制度です(団体交渉で大学の担当者は、「改正労働契約法が通った現在、現行制度ではカリキュラム再編の際に非常勤講師を辞めさせにくい」、「改正労働契約法が通ったことが授業担当講師制度の導入のきっかけになった」といった趣旨の発言をしました)。
 この制度の導入により、新たにいわゆる「非常勤講師」的な立場で働くことになる人々の雇用は、必然的に不安定になります。大学側が導入の根拠としている、専門科目の専任率、カリキュラム再編の期間などは、合理的な理由にはなりえません(専門科目の専任率については、他大学も同様の条件下にあるにもかかわらず、授業担当講師のような制度を導入しようとしている大学は立命館大学だけです。また5年上限の理由として挙げられているカリキュラム再編の期間について、大学の担当者は「カリキュラム再編は慣例で4年に一度行なわれてきたが、2年ごとに見直すところもあれば6年に一度のところもあり、必ずしも4年に一度が合理的な期間だとは考えていない」と発言し、「それではカリキュラム再編の期間を5年上限の根拠にすることは妥当ではないですね?」と組合から問いかけたところ、特に否定はしませんでした)。
 こうした問題があるにもかかわらず、労働者代表がこの授業担当講師制度の導入に合意したことに、私たちは困惑しております。そこで、労働者代表としてのお考えを確認したく、公開質問をさせていただきます。

1.以下の質問にお答えください。
(1)現在の非常勤講師の雇用実態をどのように把握しておられますか。また、どのような問題点があると考えておられますか。
(2)授業担当講師制度(雇用期間を5年上限とし、再雇用に際してクーリング期間を設ける仕組み)導入のメリットとデメリットをどのように認識しておられますか。
(3)この制度の導入に関して、大学とどのような議論を交わされましたか。
(4)この制度の導入に合意した理由はなんですか。
(5)立命館大学には、すでに有期雇用の教職員が多く働いています。そもそも雇用期間の上限を設ける有期雇用について、どのようにお考えですか。
2.回答は、書面にて行ない、当組合事務所に送付してください。回答期日は、2015年10月10日とさせていただきます。回答内容は、当組合のブログ/Twitterで公開し、またキャンパス内の組合用掲示板に掲示します。回答のない場合も、その旨を公開し、掲示します。

以上

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  1. ピンバック: 立命館関連のまとめ(2015年9月25日〜2018年2月16日) | ユニオンぼちぼちブログ

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