NPO法人京都暮らし応援ネットワークへの抗議文続き

ユニオンぼちぼちは、不誠実な対応によりA組合員を傷つけ続けるNPO法人京都暮らし応援ネットワーク(代表理事 藤喬)に対して、改めて抗議します。

NPO法人京都暮らし応援ネットワークは、一般社団法人社会的包摂サポートセンター(代表理事
熊坂義裕)が厚生労働省の補助金を得て実施している、24時間年中無休の何でも電話相談「よりそいホットライン」事業を受託して運営している団体です。

当組合が団体交渉を申し入れてから、NPO法人京都暮らし応援ネットワークは、これまで9年間受託してきたよりそいホットライン事業を2021年4月からは受託しないとのメールを、突然全従業員に対して送信しました。

法人からの説明によると、資金繰りが厳しいというのがその理由です。しかし、従業員が資金繰りを何とかするから事業を継続するということはできないのかと問うたところ、藤喬代表理事と2020年4月まで統括コーディネーターをしていた理事の二人は、とにかく事業継続をしないの一点張りでした。

また、A組合員は、NPO法人京都暮らし応援ネットワークへの抗議文で書いた法人の態度に加え、2020年12月も出勤調整命令を受け、相変わらず業務に必要な情報も十分に共有されなかったことにより、このままでは安心して勤務を続けることができないと判断し、事務員を退職しました。

A組合員は、相談員としての勤務は続けており、2021年4月以降も相談員を継続することを希望しています。

そこで、こうした状況の変化を踏まえ、2021年1月28日に、当組合からNPO法人京都暮らし応援ネットワークに対して、以下の項目を要求して改めて団体交渉を申し入れました。

1.A組合員によっておこされたとするハラスメントの内容について、調査や証拠に基づいてどういう判断がなされたのかを文書で提出してください。

2.9月2日および3日の出勤も業務上止むを得なかったものであったにもかかわらず、貴法人が、就業規則の適用条項を示さずに、10月12日付で「服務規律違反について」という文書を「弁明書の提出を求めます」というファイル名で出し、弁明書の提出を求めたことについて、誤りを認め、謝罪し、慰謝料を支払ってください。

3.貴法人が説明をしないまま出勤調整を要請したことによって、職場におけるA組合員の名誉が傷つけられる状態が続きました。その後、事態を改善せず、A組合員が働き続けられない状況に至らしめました。この点に関して、貴法人理事会として経緯を示す文書を作成し、職場内に掲示する、メールを送信するなど、全従業員に周知するとともに、A組合員に対して謝罪し、慰謝料を支払ってください。

4.11月12日の第一回団体交渉において、パワハラを受けたと主張する職員の希望を優先してA組合員は残った日に出勤するという不公平な対応を正当化したこと、一方的な労働条件の引き下げを認めなかったこと、「処分を検討すると言っただけで、実際は行っていないから問題がない」というひどい主張を述べたこと、について謝罪し撤回・訂正してください。

5.組合側が「解決に向けた合意項目の案」を示したことに対し、12月9日の理事会からの回答は、「解決に向けた合意項目の案」について、一部合意できる部分はあるとしたものの、重要な点ではおおむね拒否しました。誠実な謝罪と金銭的補償は一切しないという回答でした。そして正式に文章で回答を求めたことに対し、12月9日の回答をきちんと文章にして一週間後を目安に送るという約束を理事会はしたものの、12月22日になっても文章は来ず、組合から催促して来た回答は「貴組合が作成した【経緯を説明する文章の案】を修正したり、作成することは法人としてすべきではない」という「回答」と呼べない、ただただ何も対応しないという宣言でした。誠実に解決を目指すのではなく、解決への努力自体を放棄する不誠実な姿勢でした。この一連の対応の誤りを認め、謝罪し、再度誠実な回答を寄せください。

6.A組合員が辞めざるを得ない状況にいたっています。貴法人の解散も迫る中、早急に現時点で、慰謝料支払いなどの時期を明示した「解決に向けた積極的な案」の提示を求めます。また貴法人が次年度に事業継続をしないという決定をした経緯についても説明を求めます。なお、この問題が解決するまで貴法人は責任をもって解決に努力するのは当然と考えますので、「事業継続しない」ことをもって団交から逃げるようなことはしないよう求めます。

7.その他関連事項

これに対し、NPO法人京都暮らし応援ネットワークの藤喬代表理事は、団体交渉当日の2月24日午前6時頃 に、次のような回答を担当者にメールで送付しました。

1.<添付資料①>参照

2.<添付資料②および③>参照

3.現在までに法人として「パワハラ」について、公に何らかの言及を行ったということはありません。仮にハラスメント行為が疑われる事案を法人が把握したとしても当事者の許可なく公表することはありません。

4.「パワハラを受けたと主張する職員の希望を優先してA組合員は残った日に出勤するという不公平な対応を正当化したこと」はありません。

5.現在までに法人として「パワハラ」について、公に何らかの言及を行ったということはありません。仮にハラスメント行為が疑われる事案を法人が把握したとしても当事者の許可なく公表することはありません。このような観点から当法人理事会は「貴組合が作成した【経緯を説明する文章の案】を修正したり、作成することは法人としてすべきではない」との結論に至ったものです。

6. 次年度に事業を継続しないという決定した経緯について<添付資料④および⑤>参照

そこで言及されている添付資料は、A組合員と藤喬代表理事とのメールのやり取り、「服務規律違反について」という文書そのもの、法人が事業継続しないと決めたのは資金繰りが理由であることを従業員に説明する文書など、すべてA組合員がすでに所持しているものであり、何らの新しい情報もありませんでした。

第2回団体交渉では、法人が、A組合員に出勤調整や懲戒処分の通告をしたこと、運営会議から事務員を排除したこと、事業継続をしないと判断した資金繰り以外の理由などを含めて、全従業員に通知する文案を2週間後までに当組合に伝えると約束しました。

また、A組合員が精神的苦痛を受けて事務員を退職せざるを得ない状況に追い込まれたことについて、法人が一定の金銭を支払う方向性も示されました。

しかし、第2回団体交渉の2週間後である3月10日が経過した時点で、法人からは何の連絡もありませんでした。

期限が過ぎた3月11日に、次のような回答がありました。

法人理事会で協議の結果<相談員の皆様にお知らせする内容>は、
以下の通りとなりましたので、お知らせいたします。(藤 喬)

2021年3月10日
「よりそいホットライン」従業員の皆様へ

NPO法人京都暮らし応援ネットワーク 理事会

当法人の理事会は、二人の従業員間に起きたコンフリクト(葛藤事案)に対し、昨年5月、「ハラスメント問題委員会」を設置し、その解消に向けて注力してきました。理事会としては、「よりそいホットライン」の事業運営に直接携わる理事が限られていた中で、主任コーディネーターの交替を余儀なくされ、一方の従業員がコーディネーター業務への関与を強めてしまったことがコンフリクトの背景にあったと理解しています。これまで何人かの従業員の方から理事会メンバーに「ハラスメント」の有無や内容についての問い合わせがありました。職場の雰囲気や運営体制の変化に不安を抱いていた皆様には申し訳ありませんでした。しかし、理事会として、従業員の皆様に「ハラスメント」があったとの言及を行ったことはありません。仮にハラスメントが疑われるような事案を理事会が把握したとしても、当事者の了解なしに公表することはありませんので、ご理解ください。

これに対して、当組合は、次のような返信をしました。

団交で話し合ったことを踏まえての「回答」のようなものを受け取りましたが、これだけでしょうか?
謝罪的なものや解決金的なものについてはどうなったのでしょうか。それがあるなら早急にお伝えください。
それがない段階として、以下、確認しておきます。

1.回答期限が過ぎていたとおもいます。当該組合員など、どのような回答が来るのか、期待していいものが来るのかどうか、不安と期待の中で待っていました。

2.前回の団体交渉で話し合った、出勤調整や懲戒処分の通告、運営会議からの事務員の排除、事業継続をしないと判断したお金以外の理由に言及されていないことはなぜでしょうか。そこを詳しく書くことで事実上、貴法人がやったことの誤りについても謝罪的なことができたのではないでしょうか。前回の団交を踏まえてそういうものがあると思っていました。今回の回答では、一切、貴法人には問題がないという主張のように見えます。

3.事実確認をしていないにもかかわらず、「一方の従業員がコーディネーター業務への関与を強めてしまったことがコンフリクトの背景にあったと理解しています」などと書かれていることは、どうしてでしょうか。ほかには背景となるものはなかったのでしょうか。「一方の従業員」に責任があるという主張と理解していいでしょうか。「コーディネーター業務への関与がつよい」として、それは「一方の従業員」が勝手にしたという認識でしょうか。団交では、今回の回答のようなことは全く確認していなかったのに、これを書いてきたことに問題があるという認識はあるでしょうか。

4.前回の団体交渉で法人側がゼロではないと言っていた解決金が提示されていないことをどう理解したらいいでしょうか。また謝罪の言葉もありません。前回の団交では、実質的な解決を目指して双方が話し合いを重ねて何とか妥協的にでも実質的な解決を目指す道があるということが確認できたのではなかったでしょうか。それを全面的に反故にする回答と理解していいでしょうか。

以上より、3月11日に貴法人から送られてきた「回答」のようなものの内容は、組合として到底受け入れられるものではありません。団体交渉での話し合いを踏まえて誠実に対応することを求めます。

このように、NPO法人京都暮らし応援ネットワークは、A組合員と労働組合をあまりにもバカにしたような対応を続けています。

よりそいホットライン事業を受託しているNPO法人京都暮らし応援ネットワークでこのような対応が許されてよいのでしょうか。

NPO法人京都暮らし応援ネットワークは、早急に誠実な対応をしてください。

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