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ストロームの家人権侵害事件の裁判支援

 6月20日(金)に大阪地裁808号法廷にて、釜ヶ崎ストロームの家から人権侵害を受けた元・利用者の坂本篤重さんの裁判が開かれました。この事件は、ユニオンぼちぼちが呼びかけ団体となっていますので、裁判支援にも行ってきました。
 多くの方が傍聴に来ていて、傍聴席がうまりました。そして、原告の坂本さんから冒頭意見陳述が読まれました。
 坂本さんは、軽度の知的障がいがあり、字を読むのが大変苦手ということで、当日は、ひらがなだけにした意見陳述をみんなの前で一生懸命読み上げてくれました。これまで、どんな思いでストロームの家に通い、どんな思いで追い出されていったのか、聞いていて心を打たれる陳述でした。
 次回の公判は、8月29日(金)13時半から、同じく大阪地裁808号法廷だそうです。行ける方は是非、傍聴に行ってみてください。
 以下に、坂本さんの意見陳述を載せておきます。
ぼくが このさいばんを おこした りゆうは 3つあります。
ぼくは、サントクリョウから「しゅうしょくを てつだって くれるところが ある」というハナシを きいて
「そんな いいところが あるなら、ぜひかよいたい」とおもい、のぞみに かようことを きめました。
ずっと、いろいろな しごとを してきて、でもふけいきで しごとがなくなりました。
おおさかだったら しごとが あるだろうと トモダチから きいてきたけれど、いかいように なってしまい、はたらけなくなりのじゅくして サントクリョウに はいりました。
ぼくには ぎじゅつが あるわけでもないし、めんきょが あるわけでもないから、ねんれいを かさねると 
しゅうしょくに ふりになります。
だから、はやく しゅうしょくしたい というきもちが つよかったです。
のぞみに はいってから きってばこ をつくったり カミすき をするとか のぞみの しごとを ぼくなりに 
せいいっぱい がんばって やりました。
こうえんせいそうの しごととか プールせいそうの しごととか そとの しごとも こえを かけられれば、
いやとは いわずに がんばって いきました。
がんばる ことで、はやく しゅうしょくが きまると おもっていたからです。
でも、むらまつさんや いぬいさんは、ぼくの がんばりを ぜんぜんみてくれて いなかったんだと おもいます。
「しゅうしょく したいなら、けってんを なおしなさい」とか、「坂本さんは むらまつさんに おせわに なっているんだから、もっとかんしゃしなさい。それが できなかったら、せいかつ ほごを きられて けいむしょに もどりますよ」 といわれた ことも ありました。
アオキ という しょくいんは、ぼくが あいさつしても ムシをするように なりました。
それでも ぼくは、いつか しごとが きまって じりつ できたらとおもって いたので、
げつようびから どようびまで やすまずに のぞみに かよいました。
ぐあいが わるくて やすみたいと おもった ときでも、いぬいさんらから「ズルやすみ ではないか」と うたがわれるのがこわくて、やすまなかったです。
いしゃに いきたかった ときも あったけど、いつも しょくいんから うたがわれるような めで みられて いたから 
いいだせなくていけなかったです。
そんな おもいまで して のぞみに かよって、やっと ごうかくをもらった シイタケのしごとを、なんで こんなふうに 
ダメにしたのかなって、ぼくは しょくいんに きいてみたいんです。
それが1つめの りゆうです。
2つめの りゆうは しょくいんの しみずさんが クビになった ことです。
しみずさんが ジョイの しょくいんに なってからは、ジョイのメンバーを つれて カラオケとか、しょくじかい 
とかを ひらいて、いままでと ちがって わらいながら たのしく すめるようになっていったんです。
いぬいさんが ジョイの ボスやった ころは、みんな はなしもしないで サッサと ごはんを たべて 
じぶんの へやに かえって ました。
でも、しみずさんが ジョイの しょくいんに なってから、わらいながら ごはんが たべられるように なったんです。
だけど、それが むらまつさんらの きにいらんかった んでしょう。
そうやって、ぼくたちの しんらいできる しょくいんを クビにするようなしせつは おかしいと おもったんです。
3つめは、ほかの りようしゃの ためです。
ぼくは やく4ねんかん、のぞみにいましたが、むらまつさんに なぐられて やめていった りようしゃを 
なんにんも みてきました。
しょくいんに ひどいことばを かけられていたひとも いました。
そのひとたちは、みんな、ぼくと おなじ せいかつほごで しょうがいがあって、かぞくも いないひとたちです。
だから、さいばんなんて できなかった とおもうんです。
だけど、ぼくには たすけて くれる ひとたちが います。
このひとたちの ちからを かりて、これからの ふくしは こんなものじゃ ない ということを 
いろんな ひとたちに わかって もらいたい。
ぼくと おなじような めに あっているひとにも「こういうふうに うったえる ことが できるんだ」と
しって もらいたい。
これが ぼくの ねがいです。
ありがとうございました。

ストロームの家入居者追い出し事件 裁判集会

 4月6日(日)に、釜ヶ崎ストロームの家入居者追い出し事件の集会が開かれました。多数の方が参加され、ぼちぼちも呼びかけ団体として発言をしました。集会の様子を動画で観る事ができますので、当日来られなかった方は是非どうぞ。
[emoji:e-141]「釜ヶ崎ストロームの家入居者追い出し事件集会」動画
  ≪当日の発言者≫
 大谷隆夫さん(釜ヶ崎医療連代表)
 村田浩治弁護士
 南 和行弁護士
 吉田昌史弁護士
 南守さん(ユニオンぼちぼち)
 清水裕さん(ストロームの家不当解雇事件被解雇者)
 園田克也さん(喜望の家)
 志賀直輝さん(介護労働者組合 山紀会分会長)
 生田武志さん(野宿者ネットワーク代表)
 坂本篤重さん(ストロームの家入居者追い出し事件当事者)
 司会:山崎洋さん(ユニオンぼちぼち)

労働相談のお休みと開始のお知らせ

労働相談のお知らせです
京都の労働相談の予定
 1月4日土曜日 お休み
 1月11日土曜日から労働相談やります。いつもと同じ13時〜18時です。
大阪の労働相談
 1月6日月曜日から労働相談やります。いつもと同じ15時〜20時です。
 寒い日々続きますが、日向にいれば、ほんのり暖かさを感じる今日この頃。
 これから大寒があり、冬本番がしばらく続きますので皆さま、お風邪などひかれませぬよう。

謝罪文獲得!  社会福祉法人釜ヶ崎ストロームの家は 懲戒解雇を撤回!!

皆さんこんにちは。関西非正規等労働組合(ユニオンぼちぼち)です。
「釜ヶ崎ストロームの家」という、釜ヶ崎の中でアルコール依存症や知的障がい者の方々の支援をする施設で、職員・清水裕(しみずゆう)さんに対して不当解雇事件が起こっていましたが、施設側に解雇の不当性を認めさせ、謝罪させる事ができました。

不当な解雇事件
清水さんは、アルコール依存症で再飲酒してしまったジョイ(ストロームの家が運営するグループホーム)の入居者さんへスポーツドリンクを差し入れた、休日を使って他の事業所の見学に行ったことなどを理由として、2月22日付で即日懲戒解雇されました。しかし、こんな理由で1人の人間を解雇する事はできません。清水さんは、このような不当な解雇をした施設側の責任を追及したいと考えこれまで頑張ってきました。そして7回に及ぶ団体交渉と2回の抗議行動の末、ついに9月20日に謝罪文を勝ち取りました。
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まだ終わらないストロームの家の問題

謝罪文を勝ち取り、懲戒解雇を撤回させましたが、ストロームの家の問題は根深いものがあります。団体交渉の中で施設長・村松氏は、利用者への病状悪化を防ぐためと称し、利用者さんの携帯電話を操作して清水さんからの電話を着信拒否するよう職員に指示を出した、と発言しましたが、これは通信の自由を制限する人権侵害です。また3月26日には、清水さんが解雇された事に疑問を持ったジョイの入居者・坂本篤重(さかもととくしげ)さんを着替えも持たせずに追い出す事件を起こしています。こうした施設の体制や村松氏の行動については問題にならず、一方で入居者の脱水症状を気遣ってのスポーツドリンク差し入れ、休日を利用しての自主研修を理由に清水さんを即日「懲戒解雇」しようとした村松施設長を始めとするストロームの家のあり方こそ、問われなければならないのではないでしょうか
しかし、7回目の団交でようやく出席した理事からは「職員から聞き取りをして清水さんには命令に従わない所があった事が分かっている」などという発言も飛び出し、本当の意味で施設側が解雇の不当性を認めているのか疑問です。この発言に対し、組合側から「その聞き取りをした職員達の中から1人でも坂本さんの追い出しはおかしいのではないか、という発言をする人はいたのか」という質問が出され、理事は「そういう発言はなかった」と答えました。更に、「坂本さんの問題は解決に向かっていると村松氏から報告を受けている」と理事が発言し、坂本さんを始め、団交に参加した組合員からは「どこが解決に向かっているんだ」との声が上がりました。
清水さんが解雇されてから施設が謝罪するまで7カ月もの時間が経過しているにも関わらず、理事達はこの問題を放置し続け、村松氏の責任を追及しようとする事もありませんでした。そしてその間に、ストロームの職員達からは反対の声もなく、利用者である坂本さんが追い出されるという事件が起こっているのです。こうした事から、村松氏の運営方針に対して反対する職員や理事はおらず、もし反対すれば清水さんや坂本さんのように放り出される目に遭うという、施設の問題が浮き彫りになっています。

ストロームの家による人権侵害事件への支援を!!
清水さんの解雇事件は、今後、未払いの残業代などは法廷で争う事になっているものの、施設側に謝罪文を出させ解雇を撤回させた事で一応、解決に向かったと言えるでしょう。しかし、坂本さんの事件は何の進展もありません。ストロームの家は坂本さんとの話し合いに応じず、理事や他の職員も誰1人問題解決のために動こうとしません。
ストロームの家の不当解雇事件に取り組む中で、「実は俺も村松にはひどい目に遭わされて辞めたんだ」と言ってきてくれた利用者の方もいました。そして、坂本さんは追い出された後もずっと清水さんが解雇された事をおかしいと言い、団交に参加し続けてくれました。こうした方々の思いを受け、ユニオンぼちぼちは、ストロームの家による人権侵害を許さない会への支援を行っていく事にしました。事件の詳しい経緯などは、人権侵害を許さない会のブログが立ち上がっていますので、そちらも是非見てください。今後もまだまだご支援をよろしくお願いします。
http://savetherights.blog.fc2.com/ (釜ヶ崎ストロームの家による人権侵害を許さない会)
この記事のPDF版
*社会福祉法人釜ヶ崎ストロームの家と社会福祉法人ストローム福祉会は別の法人です

ある引っ越し会社の事例

H引越し会社は、就業規則もなく、36協定も結んでいませんでした。フルタイムで働いている非正規労働者は、有給休暇もなく、雇用保険にも社会保険にも入っていませんでした。そこで、そこの労働者4人が「ユニオンぼちぼち」に加入して、団交を重ね、結局、不払い賃金などを払わせて解決しました。
最初は団交にも応じないところでしたが、徐々に話が通じるようになっていきました。
8時間以上を所定労働時間(9時間半~10時間半)として、8時間以上働いたときに残業代の割増を適切に払っていなかったこと、深夜割増がなかったこと、30分ごとの残業計算によって未払いの残業時間があったこと、会社内での様々な「無記入の労働」分の残業代がでていなかったこと、朝礼への参加が強制されていながらその分が支払われていなかったこと、などについて、未払いを計算して支払う事を要求しました。過去の記録を集め、一生懸命計算したのがよかったです。
満足な休憩時間を与えていないにもかかわらず、会社は1時間半の休憩を与えているので8時間を超えた分に対して割増賃金を支払わないと主張していました。車に乗って食事している、引越し業務の間の、数分の小休止、タバコ休憩、トイレ休憩、お茶休憩などがあるからいいじゃないかというのです。
ユニオン側は「休憩時間とは、単に作業していない、いわゆる手待時間を含まず、労働者が権利として労働から離れることが保障されている時間の意であって、その他の拘束時間は労働時間として取り扱われる。小休止は労働時間に入る」とされていることを示し、会社が、精神的、肉体的に一切の労働から離れるような休憩が1時間どころか、ほとんど保証していないことを問題にしました。
またゴミ降ろし、倉庫内作業、翌日の配車表の作成、トラックの用意、翌日の作業員の確認と点呼表の作成など「会社に戻ってからのサービス残業」がたくさんある会社なのですが、ユニオン側が1時間分を要求している事に対し、会社は20分しか認めませんでした。
深夜、長距離の引越し作業についても、実質2日分以上の労働時間であるのに、8000円加算があるだけでした。時間外労働の割り増し計算も、深夜割増の計算もありませんでした。
ハローワークでの求人票では、通勤手当は「実費(上限あり 毎月2万円まで)」とかいてあるのに、一律5000円しか支払われていませんでした。
社員には、賞与(ボーナス)があるとされ、ハローワークでの求人票にも年2回、2か月分と記載されていましたが、この間、支払われていない事を指摘したところ、経営状況が悪いので支払えないと言い訳しました。経営状況を示す資料を提示するようにいっても、会社の情報を出す必要はないという態度でした。
 この会社は有給休暇を適切に与えていませんでした。アルバイトには有給休暇はないなどといっていました。
不当労働行為もあった
社長は、組合員に対し、「組合員とそれ以外は待遇を変える」「組合員は物損事故の賠償について全額自己負担にする」と明言して、事故への弁償を組合員であることを理由に求めたりもしました。しかも「組合を続けるのかよく考えろ」という言い方を何度もし、この弁償金問題をちらつかせながら組合員に組合脱退を求めることもありました。またこの事故の弁償問題を、ほかの社員に対する、組合批判、組合加入の予防に使いました。
私たちはこのような不当労働行為に抗議しました。
というようなことがあり、交渉をし、抗議活動もし、労働基準監督署にも違法を申告し、いろいろあって、結局、こちらが計算した補償金額の数割減ぐらいの額で和解しました。

労働相談のお休みのお知らせ

おはようございます。
朝晩はひんやりしてきましたね。
風邪をひく方が少しずつ増えてきています。
みなさんは、体調如何お過ごしでしょうか。
直前になりましたが、お知らせです。
本日10月14日(月)は、大阪の労働相談をお休みさせていただきます。
また、11月4日(月)もお休みさせていただきます。


それ以外の日程は通常通り労働相談を行っています。

■ユニオンぼちぼちの労働相談活動
 [京都] 毎週土曜日 13:00~18:00 
     Tel. 075-681-6904
 [大阪] 毎週月曜日 15:00~20:00(休日は相談を休みます)
     Tel. 06-6647-8278
*大阪の電話相談は〈釜ヶ崎医療連絡会議〉の電話を借りています。「ユニオンぼちぼちに相談です」「労働相談です」と言っていただければ、ぼちぼちの担当者に代わります。
 Mail: botiboti[at]rootless.org *[at]→@
 【秘密厳守 相談無料】