「内定」は「雇用契約の予約」であり、労働契約が成立したものとして内定取り消しには「解雇」と同じ取り扱いが必要とされてきました。
今回報道されている労働審判の内容は、内々定の取り消しにも違法性があると裁判所が認めた画期的なものです。
■内々定取り消しは「違法」=解決金支払い命じる-福岡地裁
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2009041300248
(4月13日,時事通信)
「福岡市内の不動産会社に内々定を取り消されたとして、今春卒業した元男子大学生が同社に慰謝料など105万円の損害賠償を求めた労働審判の第3回審判が 13日、福岡地裁であった。調停が成立せず、藤田正人審判官は内々定の取り消しは違法として解決金75万円の支払いを同社に命じた。」
■内々定取り消し違法 福岡地裁労働審判 企業に解決金命令
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/89137
(2009/04/13付 西日本新聞夕刊)
「今回の労働審判に、九州大大学院法学研究院の野田進教授(労働法)は「内々定取り消しの時期が、内定式の直前だった点が判断のポイントになったのではないか。今回は男性側が地位確認まで求めておらず、損害賠償請求だけだったが、内々定取り消し事案一般に警鐘を鳴らす意味があるだろう」と話した。」
■内定取り消し企業に大学が“ブラックリスト”
http://sankei.jp.msn.com/life/education/090413/edc0904131245001-n1.htm
「広島経済大(広島市安佐南区)など広島県内の計12の大学・短大は今年1月、内定取り消しの状況について相互に情報交換。計18人の学生が取り消されたことが確認され、企業名の公開を始めた。なかには卒業間近の4年生の内定を取り消しておきながら、数カ月後には3年生を対象とした採用募集を行っている企業もあり、大学側は「わずかな期間で経営環境が好転したとは考えにくい」と不信感をあらわにする。」
大学生の内定取り消し問題
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