〈LGBTと労働 第四回〉報告

〈LGBTと労働 第四回〉報告
大阪府人権協会の助成・QWRC主催〈LGBTと労働 第四回〉「弁護士に聞いてみよう、法律でできること、できないこと」が終了しました。労働組合(ユニオンぼちぼち)が実際に扱ってきた事例をもとに、QWRCスタッフと弁護士さんたちが、法律の解説を交えながら、模擬相談をしました。
事例は四つ。法律による解決になじむものと、なじまないものとがあり、その両方ともが難しい問題です。
①同性愛者であると面接で伝えたら採用拒否された事件
②トランスジェンダーであることを採用時点で伝えなかったせいで経歴詐称とされ契約解除された事件
③レズビアンであると同僚にカミングアウトしたら日々のコミュニケーションをセクハラと感じるようになり上司に訴えた事件
④異性愛男職場での結婚圧力でしんどくなりメンタルヘルスを崩してしまったレズビアンの人。
その他…。

QWRCからは、外部に相談できる場所を確保することや、他団体・専門家との連携をとる必要性が語られました。また、結婚圧力をかわすには、パートナーが苗字を変えたくないので同居して事実婚を選択している、といったプロフィールを準備しておく等、職場の圧力を乗り切る工夫が紹介されました。
弁護士さんからは、セクシュアリティを理由にした解雇権の濫用は法律違反、セクハラ・パワハラは上司に環境配慮義務があるからほったらかしは法律違反など、均等法や判例を参照して、わかりやすく解説してくださいました。また、裁判という手段を使う前に必要な、証拠あつめの仕方、労働組合との連携の仕方等を、具体的に提示してくださいました。
労働組合からは、法律的にはグレーでも労働組合に加入して会社と話し合いがすることができる、話し合いの拒否や組合に加入した後の当事者への不利益は法律違反になる等、法律の後ろ盾をもって会社を振り向かせることができる、と語られました。
お来しいただいた弁護士のみなさんは、いまLGBTと法律家のゆるやかなネットワークを立ち上げて、活動しておられます。今回の企画で、QWRC、労働組合、法律家のネットワークづくりのきっかけをつくることができたのではないかと思います。裁判にしても、しなくても、一人で孤立しないように、相談者・組合・法律家のネットワークが機能していけたらいいなと思います。フロアからもたくさん意見をよせていただき、おにぎりを食べながら交流も進みました。本当にありがとうございました。
次回は、2月5日16時より、場所はQWRCで、食事は鍋です☆
ふるってご参加ください!
qwrc_work_chirashi.jpg

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください