公開質問状に対する回答への応答

先日、立命館大学衣笠キャンパス労働者代表である山岡雅博・産業社会学部教授宛にお送りしました公開質問状への回答がありました。
その回答に対する応答を山岡教授にお送りしましたので、公開いたします。
回答は期日どおりに送られてきましたが、こちらの事情で応答が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
なお同時に、立命館大学教職員組合および関西圏大学非常勤講師組合に宛てて、「『授業担当講師制度』および合理性のない有期雇用契約に反対する声明」を共同で法人に提出することを提案いたしましたので、そちらにもご注目下さい。

立命館大学衣笠キャンパス労働者代表
山岡雅博様
 先般は公開質問状に対するご回答、誠にありがとうございました。丁寧にご回答いただけましたことに感謝申し上げます。
 ご回答を受けまして、当組合より以下のとおり説明と提案をさせていただきます。
 当組合としては、授業担当講師制度の導入という、改正労働契約法の脱法の疑いのある法人の動きに対して、断固とした対応をとっていく所存です。先の質問状は、それにともなう過程において現労働者代表の山岡教授への確認が必要であると判断し、送付させていただきました。ご理解いただきたく存じます。
 労働者代表が授業担当講師制度の導入に同意したという事実はない、とのご回答の趣旨は了解いたしました。
 私たちが団体交渉当日に作成した速記録では、「労働者代表はこれに同意したのですか?」と質問し、法人から「労働者代表の了承を得ました」との回答を得たことになっております。山岡教授が「同意」していないにもかかわらず、なぜ法人が「了承を得た」と回答したのか不可解な点はございますが、衣笠キャンパスの労働者代表である山岡教授が授業担当講師制度の導入に同意していないという事実を知ることができ、私たちとしては安堵しております。
 しかしながら私たちは、ご回答に記されていた、労働者代表の「意見を記した書面」をまだ「作成していない」、それを作成するための議論を交わしたこともないという内容に対して、さらに一歩進んだ取り組みをしていただきたいと感じました。
 山岡教授のご回答内容からは、非常勤講師が置かれてる不安定な立場や有期雇用の問題点について、強い問題意識をお持ちであることがわかります。そうであれば、法人に対して、積極的に授業担当講師制度の問題点を追及する姿勢を打ち出していただくことを期待します。
 そこで当組合としては山岡教授に対し、他の従業員代表とも連携し、授業担当講師制度の導入を見合わせるよう法人側に要求を出していただくことを提案いたします。
 この提案に対して賛同していただけるかどうか、ご回答いただきたく存じます。もし賛同されない場合は、その理由もあわせて明記していただきたく存じます。情報公開につきまして、山岡教授は違和感を表明しておられましたが、当組合は授業担当講師制度の導入は極めて重要な問題であり、労働者は議論の経過を知る権利をもつ事項と考えております。労働者に現状を周知する取り組みとして、ご理解ください。
 また当組合では、同時に関西圏大学非常勤講師組合および立命館大学教職員組合に対して、授業担当講師制度と合理性のない有期雇用契約に反対する共同声明を法人に提出することを呼びかけます。そちらへのご協力もいただけたら幸いです。
 なおご回答は、2015年11月14日までに、書面にて当組合事務所(住所は下記)に送付してください。よろしくお願い申し上げます。
以上
〒601-8015 京都府京都市南区東九条上御霊町64-1 アンビシャス梅垣ビル1F
関西非正規等労働組合 ユニオンぼちぼち

今年も東九条マダンに出店します

ぼちぼちでは今年も東九条マダンに出店します。
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ホットコーヒー、アクリルたわしの販売と労働相談をやります。
組合員による持ち寄りフリマも出るかもです☆
今年のマダンの会場は、京都事務所の近くの元・陶化小学校です。九条通りの南側にあります。
今年のマダンのプログラムの目玉は、韓国から来られる綱渡り保存会の方々の演目と、韓国の伝統音楽の演奏団体のソリウォンの出演です。
この機会をお見逃しなく♪
また、みんなで参加のプログラムにトゥホという投げ矢のゲームもあります。
マダンのメインプログラムは10時~16時頃までやってます。
秋の1日を外でみんなでわいわい過ごせたらいいなぁと思います。
なお、11月1日(日)か3日(火)になるかは、11月1日の朝に東九条マダンのホームページにアップされます。
お天気予報が雨で3日へ順延かどうか曖昧な時はホームページをご参照下さい。

10月24日ぼちぼち定例カフェに関する報告

ユニオンぼちぼちでは毎月第4土曜日の夜に定例カフェという食事会を開催することになっています。しかし最近は中止になることも多くなってきています。
この10月24日も、数人が集まって軽く話をするということはありましたが、カフェ(食事会)にまでは至りませんでした。
定例カフェを開催するか中止にするか曖昧な状況になってしまっているせいでご迷惑をおかけした(参加しにくくなった)方もいらっしゃると思います。
このまま曖昧な状況が続くのはよくないので、11月14日(土)の執行委員会会議で定例カフェをどうするか話し合って決めたいと思っています。
組合員・非組合員を問わずみなさまからのご意見もお待ちしておりますので、もし何かありましたら以下のメールアドレスまでよろしくお願いいたします。
botiboti[at]rootless.org ([at]を@に変えてください)

「生活まもれ!上げろ最低賃金デモ」の紹介

先週の土曜日に東京で「生活まもれ!上げろ最低賃金デモ」が行われました。
その動画がアップされているので、お知らせします。
・生活まもれ!上げろ最低賃金デモ
https://www.youtube.com/watch?v=4Jo6ZXJcMOs
京都でも「自由最賃同盟」という名前で、ビラ配りをしブログも更新したのでご一読下さい。
http://saichin-doumei.blogspot.jp/2015/10/blog-post.html
リンク先の記事では、最低賃金について話そうという趣旨のもと、よくある疑問に対する答えとなるような資料が掲載されています。

都立・明治公園で野宿生活者へのオリンピック追い出し情報転載

組合員の方から寄せられた情報を転載します。
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オリンピック追い出しヤメロ
●明治公園で五輪強制排除の動きアリ
国立競技場周辺で暮らす野宿生活者を応援する有志(以下、応援する有志)から緊急の呼びかけです。
小屋・テントに長年、野宿生活をする仲間(以下、住人)に対し10/18(日)を期限に東京都より退去を迫る「指示書」が出されました。
「指示書」は有無を言わさず強制排除を強行する「行政代執行」に繋がる手続きのひとつです。(6つ必要な手続きの2段階目)住居・職を失い、何もない中、自力で生活を立て直してきた生活拠点を、経緯・社会的背景を無視しオリンピックのために踏み潰す乱暴な行いです。東京都には住人と共に話し合い を求めていますが、期限が近づく中、無視され続けています。
東京都の暴挙に対し注目と応援を呼びかけます。
●10/19明治公園現地集中行動
退去勧告期限の翌日10月19日(月)は早朝より結集を呼びかけます。
■10月19日(月)朝8時~ @明治公園現地
※結集時間は予定です。可能な方は早めの呼びかけになる可能性があります
※PC検索可能な方は「国立競技場代々木門」で地図検索した場所が集合地点になります。
⇒ https://goo.gl/maps/qMmt4U3Yd6A2
※最寄駅は、都営「国立競技場前」、JR「千駄ヶ谷」、メトロ「外苑前」です。(外苑前は若干遠い)
※場所がわからない方は、お電話下さい(080-2520-5487、緊急時出られない可能性あり、ホープ軒を目指して)
急遽ブログを開設しました。 ⇒ http://noolympicevict.wix.com/index#!blog/u1ok7
経緯や、問題点については順次、記事を拡充していきますので、ご注目お願いします。
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契約更新 5 年/10 年上限問題の学習会の情報転載

関西圏大学非常勤講師組合さんが開催する「契約更新5年/10年上限問題の学習会」の情報転載です。
*以下、同組合発行の『非常勤の声』45号(2015年10月11日発行)より抜粋。
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■契約更新5年/10年上限問題の学習会開催――立命館大学/同志社大学・早稲田大学・阪大等
昨年早稲田大/法政大・阪大等の5年/10年雇い止め問題学習会をおこないましたが、今年は2016年採用の非常勤講師から5年/10年上限をつける立命館大学/同志社大学や早稲田大学等の首都圏の大学の最新状況の学習会を10月25日(日)14時よりエルおおさか5階研修室1で開催します。前回に引き続き、首都圏大学非常勤講師組合の松村委員長を講師にお迎えしご報告していただきます。また、立命館大学・同志社大学、大阪大学等に関しても報告します。皆様のご参加をよろしくお願いします。(文責:新屋敷)
日時:10月25日(日)午後2時~4時
場所:エルおおさか5階 研修室1
ゲスト・スピーカー
 首都圏組合からの報告
  松村 比奈子さん(首都圏組合委員長)
 関西圏組合からの報告
  長澤 高明(立命館大学)
  高須 恵美子(同志社大学)
  新屋敷 健(大阪大学)
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第11回定期大会が無事に終わりました

10月10日(土)にユニオンぼちぼち(関西非正規等労働組合)の第11回定期大会が行われました。
発言しようとする人を尊重するなど、本当に民主主義的な運営がなされているという感想が聞かれたりしました。また、結成10年の節目を迎えて、活動基盤を強化するためにパートタイム専従の提案がなされました。それも含めてすべての議案が可決されたことをここに報告いたします。

【報告】立命館大学との団体交渉

2015年9月15日(火)、ユニオンぼちぼちは、立命館大学と団体交渉を行ないました。交渉内容は以下です。
◆1 学内におけるビラ配りの規制の根拠について
◆2 キャンパス・ヘイトスピーチ/レイシャル・ハラスメント対策の導入要求――ガイドライン改定などの提案
◆3 「授業担当講師」制度導入の撤回要求――有期雇用問題への取り組み
◆4 労働安全衛生法改定にともなうストレスチェック制度の適正な運用の要求
以下、交渉結果を簡潔にまとめました。
◆1 学内におけるビラ配りの規制の根拠について

cf.
立命館大学によるビラ配り妨害への抗議文
立命館大学からの「回答」について

◇組合からの指摘
・「4月に起こった組合員のビラ配りに対する職員による妨害の件について、5月に回答があったが、事実認識において齟齬があり、また、ビラ配りを規制する根拠については触れておらず、回答としては不十分だった。ビラ配りを規制する根拠と、再発防止に向けた対応を明示してほしい。」
◇大学側からの回答
・「ユニオンぼちぼちの組合としての情宣活動を妨害してしまったことについては、謝罪し、再発防止に努める。」
・「教職員の情宣に関しては、明文化されたルールはない。学生に対する規定に準じている(学生については、学内自治の蓄積から、事前に学友会に届けを出すことになっている)。」
・「組合活動としての情宣に対しては、労働法令に基づいて対応する。」
・「対応については、これから管轄の職員に周知徹底する。BKC・OICではすでにそうした研修を実施している。」
◆2 キャンパス・ヘイトスピーチ/レイシャル・ハラスメント対策の導入要求――ガイドライン改定などの提案
 2000年代の終わり頃から、定住外国人や在日韓国朝鮮人に対する排外主義が台頭してきました。排外主義のネットワークは、定住外国人らの生活の場を襲撃したり、路上でヘイトスピーチ(マイノリティへの攻撃を扇情する差別的な言葉)を拡散したりしています。また大学内でも、ヘイトスピーチやレイシャル・ハラスメント(人種・民族を理由とした差別的言動と不利益な取扱い)が起こっています。立命館大学でも、国際文化に関する授業を担当していた非常勤講師が、ヘイトスピーチにさらされる事件がありました。こうした教学環境・就労環境を著しく損なう状況に対して、大学としての取り組みを求めました。大学が具体的な事例を把握していなかったので、組合から個人情報に配慮しながら事例を提示しました。交渉を通じて、大学側の問題意識が低いと感じられたので、今後も組合から資料提供をし、啓発をしていく予定です。
◇組合からの指摘
・「教員が授業内容を構成する際に(学内外からのレイシャル・ハラスメントを恐れて)萎縮してしまうことがある。何かあった際、当事者が安心して相談できるような仕組みを作ることが必要だ。」
◇大学側からの回答
・「2014年2月の常任理事会で、協議がなされ、ヘイトスピーチは人権侵害の範疇に入ることを確認し、7月に『ヘイトスピーチ被害への対応』を取りまとめた。」
・「2015年1月に、教員向けの学習会を行ない、冊子を配布した。」
・「ネットでの発信を含め、教育的な取り組みはしてきた。」
◇組合からの指摘
・「二次被害を恐れて相談に行けない人もいる。大学として、対外的に積極的なメッセージを出してほしい。そのひとつの取り組みとして、ハラスメントガイドラインにレイシャル・ハラスメントを追加することを提案したい。」
◇大学側からの回答
・「ガイドラインに項目を追加することは「負の効果」を生む可能性がある。ガイドラインを改定するのがいいのか、運用上の対応、広報レベルの取り組みでやっていくのがいいのか、議論する必要がある。」
◇組合からの指摘
・「運用上の対応では、問題が発生する可能性があり、それを防ぐための仕組みとしてガイドラインなどの存在が必要だ。」
◇大学側からの回答
・「検討する。」
◆3 「授業担当講師」制度導入の撤回要求――有期雇用問題への取り組み
 2016年度からは、新たに「非常勤講師」は雇用せず、新規に「授業担当講師」(1年契約・最大4回更新/5年になったら1年以上のクーリング期間を置く)として雇用し、徐々に前者と入れ替えていく方針が出されています。ユニオンぼちぼち(ならびに〈関西圏大学非常勤講師組合〉)は、この制度の導入は、【改正労働契約法への対応策として導き出された、無期転換権の可能性を奪う脱法的行為】であり、【大学における有期雇用を促進し、不安定雇用を蔓延させる、労働者使い捨て制度】であるとして、強く批判しています。
 大学側は「この制度は、十数年かけてずっと構想してきたものであり、改正労働契約法は関係ない」と主張しましたが、その後の議論のなかで、「改正労働契約法が通った現在、現行制度ではカリキュラム再編の際に非常勤講師を辞めさせにくい」、「改正労働契約法が通ったことが授業担当講師制度の導入のきっかけにはなった」といった趣旨の発言をしました。また、大学側は、導入の根拠として、
・専門科目の専任率
・カリキュラム再編の期間
を挙げましたが、いずれも合理的な理由にはなっていません。専門科目の専任率については、他大学も同様の条件下にあるにもかかわらず、授業担当講師のような制度を導入しようとしている大学は立命館大学だけです。また5年上限の理由として挙げられているカリキュラム再編の期間について、大学の担当者は「カリキュラム再編は慣例で4年に一度行なわれてきたが、2年ごとに見直すところもあれば6年に一度のところもあり、必ずしも4年に一度が合理的な期間だとは考えていない」と発言し、「それではカリキュラム再編の期間を5年上限の根拠にすることは妥当ではないですね?」と組合から問いかけたところ、特に否定はしませんでした。
 この問題に関しては、今後も、〈関西圏大学非常勤講師組合〉とも協調しつつ、導入撤回に向けた取り組みを進めていく予定です。
 なお、この交渉の席上、大学側から、「すでに労働者代表からは(この制度を導入することへの)同意を得ている」旨を伝えられました。これを受けてユニオンぼちぼちは、立命館大学衣笠キャンパスの労働者代表である山岡雅博さん(産業社会学部教授)に対して、「授業担当講師」制度に関する公開質問状を送付しました(2015年9月26日付)。
◆4 労働安全衛生法改定にともなうストレスチェック制度の適正な運用の要求
 ストレスチェックは、労働者のメンタルヘルス不調を、職場改善によって予防する仕組みです。労働安全衛生法改正によって、50人以上規模の事業所での実施が義務化されました。背景には、この間、厚生労働省が力を入れている過労死対策、パワハラ・セクハラ対策、メンタルヘルスの労災対策、長時間労働対策などがあります。しかし、この制度化に際しては、メンタルヘルスの不調者を顕在化させ選別する仕組みになる、と反対する声もありました。今回の団交では、この制度の趣旨は職場改善にあることを大学側と共有し、非正規労働者が不利益な扱いを受けないように要求しました。また、ストレスチェックの活用においては、安全衛生委員会(50人以上規模の事業所に設置が義務化されている)が重要な場になります。安全衛生委員会の構成方法についても、団交の場で確認しました。今後も、大学内での取り組みの状況を検証していきたいと思います。
以上です。
ユニオンぼちぼちは、今後も継続してこれらの問題の検証と、さらなる要求・提案を行なっていく予定です。