ユニオンぼちぼちの3月学習会のお知らせです。3月のテーマは労働相談。実際の労働相談を想定して、その対応を検討します。組合員は交通費が出ます。
3月学習会 労働相談ロールプレイング
内容 ①基本的な相談
②鬱の人の相談
場所 「ユニオンぼちぼち」京都事務所
期日 3月26日(土)15:00(カフェの前)
終了後は定例カフェです。感想交流などもしたいですね。
なんとかBAR 京都でもそんな場所を
先日,東京高円寺の「なんとかBAR」で一日店番をしてきた。
「なんとかBAR」は,「素人の乱」(http://trio4.nobody.jp/keita/)の16号店である。
普段はローテーションで高円寺界隈の人たちが店番をしているのだが,外からやってきた人も店番をやって,おこづかいを稼いだり,泊まったりもできる「革命的な場所」(5号店店主談)である。
初めての場所でBARなんかできるだろうかと不安を抱えていたが,昼間にそこでカフェを開いているハルカさんが,やり方や買い物の場所などいろいろ親切に教えてくれた。私の友達も,一見さんも,素人の乱の常連さんも一緒にわいわいして,京都から一升瓶を担いで行った甲斐があったとほっとした。
ユニオンぼちぼちの事務所は,京都ユニオンさんの間借りで,京都ユニオンさんに色々お世話になれる点でとても良いが,自分たちの場所もほしいなと私はときどき思っていた。
自分一人でお店ができるとは思わないけど,「なんとかBAR」みたいな形で,複数人で回していく形だったら,少しずつの経費を負担してやれるんじゃないか!ぜひやりたい!
京都で,ここ行ったらぼちぼちの人とか面白い人が集まっているよ,という場所が欲しい!
私の中で妄想と野望が膨らんだので,いつか会議で提案してみようと思う。とりあえず次号の機関紙のレイアウトを終えてからね…。
オカアキコ
HTSの「取材に応じたから解雇」が断罪される
2月4日,東京都労働委員会で「阪急トラベルサポート」の組合側労働者に対する不当労働行為が断罪されました。組合側が勝利命令を勝ち取ったということです。
以下、その情報を紹介しておきます。
旅行会社の派遣労働者のひどい待遇を変えようと運動を始めた労働者を見せしめに解雇したと言う卑劣な会社が、批判されたということです。
「阪急トラベルサポート」って、ナサケナイ会社ですねぇ。
できればみなさん、ここを使うのをやめましょう。
「阪急トラベルサポート」の社員の皆さん、内部からも声を上げてください。
自分の職場を恥ずかしくしないために。
自分が加害者側に加担しないために、ね。(へのる)
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「阪急トラベルサポート」(HTS)に働いていたSさん(登録型派遣労働者)は、何時間働いても定額の日当しかもらえない「みなし労働時間制」の撤廃などをもとめて労働組合を結成して会社と交渉していました。
「阪急トラベルサポート」(HTS)は、「週刊金曜日」の取材に応じたということで、Sさんを事実上解雇(アサイン停止)しました。
それはおかしいということで、組合側は、09年5月、東京都労働委員会(都労委)に不当労働行為の救済申し立てを行い、職場復帰を求めてきました。
HTSは09年3月、取材に応じただけの、文責もなく発行主体でもないSさんに対して、執筆者、発行主体を飛び越え、「週刊金曜日」同年2月20日号に掲載された「シリーズ 生きている労働組合」の記事を「内容は虚偽の事実」とし、事実上の解雇処分を通告してきました。
一方、会社は現在に至るまでライターの野村さんと出版社の金曜日に対して抗議などはしていないばかりか、会社が問題にしている部分は「地の文」、つまりライターが執筆した部分(Sさんの発言はカギ括弧の中の部分)であり、ましてや会社のことを書いている部分ではないのです。その意味で、会社のやり方は、支部の委員長であるSさんを狙い撃ちにし、それにより組合つぶしを狙ったものでした。
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都労委は2011年2月4日、以下のような「命令」(=判決)を交付しました。
Sさんへの事実上の解雇が不当労働行為であると認め、Sさんを添乗業務に復帰させること、Sさんに対し、アサイン停止日から業務に復帰するまでの間、Sさんが受けるはずであった金員相当額を支払うこと(バックペイ)、組合に対し「今後、このような行為を繰り返さないよう留意します」との謝罪文を交付すること、
を会社に命じました。
バックペイについては、塩田さんが事実上の継続雇用にあったとして、当時の日当×20日(当時の稼働実績)をひと月分とせよ、と認定しています。
登録型派遣労働者の継続雇用性が認定されているという点で、この命令は画期的なものであるといえます。
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都労委の判断-「会社の行為は不当労働行為」
都労委はこのような会社のやり方を、Sさんに対する事情聴取の場であらかじめ用意したアサイン停止を通知する文書を渡しているなど、「Sを職場から排除するアサイン停を既定の方針として既に決めていた」と断じました。
そして、「会社は、虚偽の事実を掲載したとか、重大な名誉毀損があったなどといいながら、週刊金曜日に対しては本件雑誌記事の訂正、撤回を申し入れるなどのことをしていない。むしろ会社は、Sにのみ責任を転嫁」した、と判断したのです。
そして、会社の狙いは「Sが野村の取材に応じたことを奇貨として、派遣添乗員の労働問題、とりわけ事業場外みなし労働時間制の撤廃を巡って激しく会社と対立していた組合の支部執行委員長である同人を職場から排除することによって、組合の会社における影響力を弱体化することにあったと判断せざるを得ない」と明確に会社の不当労働行為意思を認定しました。
「言論の自由の侵害」-社会的な包囲と支援
インタビューに応じた労働者を「処分」するということは、企業への批判の声をあげることと、これを報じるメディアに対して「告発したらこうなるぞ」という見せしめでもありました。
この点から、雨宮処凛さん、宇都宮健児さん、佐高信さん、中島岳志さん、湯浅誠さんの5人を呼びかけ人とする「Sさんへの事実上の解雇を許さない!文化人・言論人アピール」運動、MIC(日本マスコミ文化情報労組会議)の抗議声明、「週刊金曜日」を発行している株式会社金曜日とライターの野村さんもHTSに対して損害賠償を求める訴えを起こすなど、社会的包囲が形成されていきました。
同時に、「週刊金曜日」主催のSさん支援岩手ツアーの開催、たくさんのカンパが寄せられるなど、支援態勢も確立されていきました。
このように、今回の勝利命令は、支部の団結、そして社会的な包囲・支援の中で勝ち取られたものと言えます。
組合は、勝利命令を受けただちに厚労省記者クラブで週刊金曜日との共同記者会見を行い、Sさんは「職場復帰を強く求める」と訴えました。
組合は会社に対し、都労委命令を守り、Sさんをただちに添乗業務に復帰させるよう、強く求めていきます。
新聞各紙のWEBに記事が掲載されています。
朝日新聞<asahi.com>
「記事掲載後に業務外す 派遣社員への不当労働行為認める」
http://www.asahi.com/job/news/TKY201102040195.html
東京都労働委員会は4日、阪急交通社関連の添乗員派遣会社、阪急トラベルサポート(本社・大阪市)が、登録添乗員で労働組合幹部の男性に仕事を与えなくなったのは不当労働行為に当たるとして、同社に男性の業務復帰と、復帰までの賃金相当額(日当約1万8千円)の支払いなどを命じた。男性は労組活動について週刊誌の取材を受け、2009年2月の記事掲載後に業務から外されていた。
命令書によると、労組は何時間働いても定額の日当しかもらえない「みなし労働時間制」の撤廃をめぐって同社と対立。同社はこの問題を扱った記事に対し、「虚偽で業務妨害」などと主張し、男性に仕事を与えなくなった。しかし、都労委は、この目的は男性を職場から排除し、労組を弱体化することだったと結論づけた
毎日新聞<毎日.jp>
「不当労働行為:阪急トラベルサポートに救済命令 都労委」
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110205k0000m040047000c.html
読売新聞<YOMIURI ONLINE>
「労組幹部の業務外しは不当、都労委が復帰命令」
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110205-OYT1T00279.htm
「週刊金曜日」きんようブログにも掲載されました
「Sさんに勝利命令」
http://www.kinyobi.co.jp/blog/?p=2804
松原さん撮影の記者会見の動画がユニオンチューブとYouTubeにアップされてい
ます。
↓ユニオンチューブ
http://video.labornetjp.org/Members/akira/videos/0204hts.wmv/view
↓ユーチューブ
http://jp.youtube.com/uniontube55
「臆病で弱いけど、仲間のためには頑張れる」
今日、本屋で新しい漫画を買いました。連載当初からずっとコミックスを買い続けてる漫画です。
出てくるキャラクターが魅力的で大好きなんですが、一番すきなのが嘘つきで臆病なキャラクターなんです。
大体友達と話をしたら「えっ??」と言われることが多いんですが、大人気の「強くて正義を重んじるヒーロー」とはちがって、「臆病で弱いけど仲間のためには頑張れる」ってところがすごく魅力的で大好きなんです。
私自身、強いわけでもないし、賢いわけでもない。でも、そのキャラクターのように、人を思いやる心を持っていたいなぁと思います。
弱肉強食の世の中で、小さな勇気や優しさが、時に思わぬ大きな力になることを信じつつ、今日も漫画で夜更かしです。
真海 貴志
10代のころのバイト解雇の思い出
まだ10代の頃(何年前やねん)、野菜の仲卸(市場で野菜を競り落として、スーパーマーケットなどに供給する会社)でアルバイトをしていたことがあった。
朝の4時から7時まで週3日、やってきた野菜・果物を行き先別に詰め替える作業である。
一応、その後大学の授業に出るつもりにしていたのだが、たったの3時間とはいえ早朝からの肉体労働は堪え、活動の関係もあいまって、結局あんまり授業に出なくなった。
そのうち、どうせ授業に出ないならと、1日中そこで働くようになった。契約もへったくれもない。私もその会社も労働法などお構いなしてあった。
これではいかんと一念発起して、新年度にあわせて、大学の授業のためにシフトの変更を申し出た。もともと募集には学生向けということもあって「勤務時間応相談」と明記されていたのだ。
しかし、返ってきた言葉は「そんな常識のないこというやつはいらん!」…即日解雇である。
当時の私はまっとうな労働法の知識も無く、まだ、生活に追われていなかったこともあり、結局泣き寝入りと相成った。今でこそ労働組合の執行部でございという体だが、ガキの時分にはこんなもんである。
もし私が高校生のうちにこの本があったならと、切に思うのである。
橋口昌治・肥下彰男・伊田広行 著『<働く>ときの完全装備──15歳から学ぶ労働者の権利』(解放出版社 2010年9月) 1,600円
(土肥耕作)
四条河原町でパンフまき
LGBTと労働 第五回 ご案内
(以下、転送歓迎)
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〈LGBTと労働 第五回〉「職場を変えちゃおう!」のご案内
連続学習会「LGBTと労働」は、LGBT当事者が自分の労働環境を共有し、地域社会
にLGBTの労働環境の不自由さを伝え、お互いに働きやすい環境を作っていくきっ
かけづくりをめざすものです。
いままで、トランスジェンダーの労働争議の実際(第一回)、職場でのカミング
アウト(第二回)、LGBTの職場の工夫(第三回)、弁護士さんを招いてLGBTの労
働問題の法律相談(第四回)などを行ってきました。
第五回目では、LGBT当事者が職場を実際に変えるとしたらどんなやり方があるの
か、みんなで出し合います。
学習会後は鍋をします。
■日時 2011年2月5日(土)16:00~
■場所 QWRC(大阪市北区中崎西1-1-7-トーカンマンション408)
*入り口のインターホンで「408」を押してください。スタッフが開錠いたします
。
(●tel 06-6374-0488)
参加費 500円
主催 QWRC:http://www.qwrc.org
http://qwrc.exblog.jp/
共催 ユニオンぼちぼち:http://rootless.org/botiboti/blog/
*各回の様子は上記blog等でご確認ください。
申込 QWRCまで info★qwrc.org 会場に限りがあります。
できましたら事前にご予約ください。
★を@に変更ください。
助成 大阪府人権協会助成事業
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湯浅誠さんが若者の生き延び方について語る
湯浅誠さんが毎日新聞で、若者の生き延び方について語っています。基本的にバランスの取れたことを言っていると思いますが、以下の見出しは、「資格で自己防衛を」となっていて、バイアスがかかりすぎたものになっています。
これでは自己責任論を言っているかのように思われます。間違った見出しといえます。
湯浅さんは、「その1割でいいので、うまくいかなかった場合にどうやって生活すればよいか学ぶ時間をとってもらいたい。」「就職に直結はしませんが、もっと基本的な労働者の権利や、仕事をやめなければならなくなった時に生活するための知恵も必要です」といっています。
なお、そのために具体的な一冊として、、「ユニオンぼちぼち」のメンバーで作った『<働く>ときの完全装備──15歳から学ぶ労働者の権利』をあげてくれています。
これは知り合いだからではなく、本当に内容がまともと思ったからそういっているのだと思います。
ユニオンのリアル、があるのは少ないし、上司や労働基準監督署にどのように言えば一番有効かが具体的に書いてあるものなど他にはないと思います。
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【毎日新聞】ライフスタイル – 2011.01.25
学力のすすめ:「資格で自己防衛を」 年越し派遣村元村長の湯浅誠さんhttp://mainichi.jp/life/today/news/20110125mog00m100039000c.html
若者が社会に出るまでに身につけるべき「学力」とは何か。7回目は「年越し派遣村」村長を務めるなど、非正規雇用労働者の支援に取り組む湯浅誠さんに聞いた。
--湯浅さんにとって「学力」とは。
狭く言えば点数ですけど、広く言えば「考える力」ではないですか。「考える力」というのは、いろいろな情報からものごとを組み立てていく力だと思います。振り返ってみると、私自身は、そういう意味で「学力」が身についたのは大学院生の時でした。学部生の時はついていなかった。今、本を読む時間がほとんどないのに、本が書けちゃうのは、大学院で訓練したからだと思います。
--どのような訓練ですか。
私が東大の大学院に入ったころは、「徒弟制度」のように徹底して学生を育てました。教授から「もう社会人と一緒なんだから、社会人と同じように1日8時間研究しなさい」と言われて、鍛えられた力が相当あります。少人数で議論のための議論をして、最終的には論文を書く。大学院は純粋な議論の場で、いかに相手との違いを見つけるかが重要でしたが、そのノリで(ホームレス支援などの)活動をして失敗しましたね。実社会では、相手と同じところをいかに見つけるかが重要だったんです。
今は早い時期から、自活能力を求めすぎるので、子供は疲れちゃうんじゃないですか。これまで日本の社会では、学校で点数をとる勉強をしていれば、卒業式が終わると自動的に企業が引き継いでくれて、社会人として一から育ててもらえた。「パイプライン」がつながっていたんですが、そこに「穴」があいてしまった。
--「穴」から落ちてしまう子がでてきたんですね。
落ちないためにどうすればいいか、具体的な知恵が必要なのに、学校も企業も「コミュニケーション能力」とか「生きる力」など、抽象的なことしか言えない。子供たちにしてみたら、どうやって身につけていいかわかりませんよ。非常につらいと思いますね。もっと具体的に、高校、大学で、このスキルを身につければ通用すると、明確に示せる社会にしなければなりません。
しかし、実際には社会がすぐに変わるわけではないので、子供にとって一番わかりやすい方法は資格をとることです。自己防衛としてはやむを得ないでしょう。もう一つ、就職に直結はしませんが、もっと基本的な労働者の権利や、仕事をやめなければならなくなった時に生活するための知恵も必要です。
--いつ、学ぶべきですか。
中学校の終わりか、高校の早い時期に一度触れて、もう少し詳しいことを高校の終わりか大学で教えると理想的です。大学3、4年生になると、就職セミナーに大きなエネルギーを割きますね。その1割でいいので、うまくいかなかった場合にどうやって生活すればよいか学ぶ時間をとってもらいたい。アルバイトでも雇用契約書や給与明細書をもらわないとおかしいということも知らずに社会に出て行く子がいるんですから。救急車が走っているのを見ても、119番を知らなければ救急車を呼ぶことはできないですよ。
--若者自身ができることはありませんか。
それは難しいな。できるとすれば(非正規雇用労働者になるとか、失業して生活に困るような話に)リアリティーが感じられる場に行ってみることでしょうね。低所得世帯の学習支援をするボランティアも増えていますし、生活相談やホームレスへの夜回りといった取り組みも広がっています。実感のレベルで分からないと、単に調べるだけでは忘れてしまうでしょう。
--自力で情報にアクセスする力を身につけることは。
できると思いますが、何か疑問に思った時に、いろいろな方法で調べて、その情報にたどりつく力は、今の日本の教育では大学に行かないと身につかないでしょう。その手前では難しいと思います。
多くの人は、友だちや家族に聞くのが精いっぱいではないですか。
レストランを探すのなら、検索すれば地図つきのサイトがすぐに見つかりますが、労働者の権利や生活保障についてそんなに便利なサイトはありません。
--若者にお薦めの本を紹介してください。
本当は先生向けですが、「<働く>ときの完全装備 15歳から学ぶ労働者の権利」(橋口昌治、肥下彰男、伊田広行共著 解放出版社)がいいかな。ワークショップ形式で基本的な知識が身につく本です。先生が授業をする時に、子供たちが楽しんで学べるように工夫されているので、子供自身が読んでも学ぶことがあると思います。【聞き手・岡礼子】
賃金未払いは、こんなにある!
全国の労働基準監督署に09年、労働者から申告があった賃金未払い件数が
2万7133件に達し、過去最多を記録したということです。
労働基準監督署に訴えない人がほとんどですからこれはまさに氷山の一角で、
ユニオンに相談している人もほんの一部です。
過去に比べて増えています。
みんなもっと、日ごろから自分や他人の権利に敏感になり、いざというとき
には声を上げようよ。ということを広げていきたいものです。
非正規の人のひどい労働条件をほっといて、それどころか偉そうに振る舞い、
他者の苦しみを見てみぬ振りして、あ
るいは抑圧に平気に加担していた人が、自分がやられたときだけ助けてくれ
といっても、それは勝手(自業自得)というものでしょう。
もっといまから、日ごろから、もう少し優しくなろうよ。
なお倒産だといわれても、未払い賃金の8割が立て替え払いされる制度もあ
るので、ユニオンに相談してください。
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【毎日新聞】ニュースセレクト > 話題 – 2011.01.11
賃金未払い:09年、最多2万7133件 解決率も最低水準--厚労省調査
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110111dde001040023000c.html
全国の労働基準監督署に09年、労働者から申告があった賃金未払い件数が2万7133件に達し、過去最多を記録したことが厚生労働省のまとめで分かった。前年からの繰越件数を含めた3万602件のうち、是正勧告により支払われた解決件数は1万4868件(48・6%)で少なくとも05年以降では割合は最低で、08年秋のリーマン・ショックが与えた影響の深刻さが浮き彫りになった。
同省のまとめによると、賃金未払いの新規申告件数は、99年は1万7125件で10年で約1・6倍に達した。09年の新規申告総額は229億9100万円。総額は「ITバブル崩壊」の影響を受けた02年などに、より高額化したことがあり、比較的賃金の安い中小企業で賃金支払いが滞っている現状が浮かぶ。
前年からの繰り越しを含めた未払い賃金259億700万円のうち、是正勧告により賃金が支払われたのは69億6900万円で、額面上の「解決率」は26・9%。10年に繰り越された分などを除く1万1784件(148億4200万円)は倒産、是正勧告に従わなかったことによる書類送検、事業者の行方不明などで労基署では「解決不能」と判断された。厚労省によると、90年代前半のバブル崩壊以降、解決不能の割合が増えているという。
解決しなかった未払い賃金のうち、「事実上の倒産」に当たると労基署が認めた場合は、労災保険料を財源とする国の「未払賃金立替払制度」の救済対象となる。同制度では、定められた一定期間の退職者であれば、未払い賃金の8割が立て替え払いされる。ただ、賃金の支払い責任を逃れている悪質な企業が増えている恐れも指摘され、昨年10月の事業仕分けで同制度を含む社会復帰促進等事業が「原則廃止」とされたが、連合などの強い反発を受けて厚労省は存続を決めた。
厚労省は「どれだけの割合で立替払制度につながっているかは不明」としており、「業績悪化」を理由とする安易な賃金の遅配や不払いへの対応が求められそうだ。【市川明代】
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正規と非正規の区別がなくなってほしい
今年の京都は寒めです。そのせいか体調を崩しがちです。もともと身体が弱いので今年の冬はこたえます。
私は気候の変化や少しの睡眠不足ですぐに体調を崩すので、長時間労働は自分には無理だと思い、世に言う就職活動はほとんどせずにずっと非正規で働いています。一生懸命働いているのにボーナスというものを一度ももらったことがありません。
ボーナスがないだけでなく賃金も低く、私の職場では要件を満たさないので雇用保険や厚生年金保険等もありません。そして一番嫌なのが一年契約だということです。次の4月に契約が更新されるかわかりません。
非正規とはいえお客様と対面する実際の現場に出るので責任は重いです。それに長く勤めているといろいろとよくわかってきますので、本来は社員や経営者がするべき仕事までしてしまうことがあります。それなのに「所詮バイトだから…」みたいな物言いをされるのは腹が立ちます。
きりがないのでこのあたりにしておきますが、正規(正社員)と非正規(アルバイトやパートなど)の区別がなくなってほしいと強く願います。もちろん、正社員を引きずり落とすという意味ではなく、誰もがまともに働くことができるようにという意味です。いろいろな事情で正社員になれない/ならない人がたくさんいるのですから。
そのようなことを改めて感じた今年の冬でした。
組合員A
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